どうも、元山狐(もとやまきつね)です。
前回「次回から景行天皇のことを書きます。」って書いたんですが・・・。
垂仁天皇の第一子、本牟智和気御子(ホムチワケ)のことで、気になる部分を見つけたので、紹介しておこうと思いました。
ホムチワケノミコは垂仁天皇と、前回悲哀劇の中心だった沙本毘売(サホビメ)との間の子でで、父の愛を受けて育ちましたが・・・。
本牟智和気御子(ホムチワケ)は言葉を発することができなかった
冒頭にも書きましたが、本牟智和気御子(ホムチワケ)は父垂仁天皇から大変愛されて育ちました。
垂仁天皇は、彼の母 沙本毘売(サホビメ)を心から愛していたし、第一子ということで、本当に可愛かったんでしょう。
しかし、そんなホムチワケには言葉を発することができないという、今でいう言語障害?がありました。
このこと(口がきけない)も含めて、子を愛した垂仁天皇。
僕の勝手な印象ですが、前回のサホビメのことといい、今回のホムチワケのことといい、今のところこのブログで取り扱っている、日本神話に出てくる神々や人物の中でも一番愛情深い人なんじゃないかな。って思います。
謎の白鳥
ある日垂仁天皇は、小舟を池に浮かべてホムチワケと遊んでいました。
この時、ホムチワケは空を飛ぶ白鳥(参考にしている書籍には鵠(クグイ)と書かれていましたが、今で言う白鳥なので、以下白鳥とします。)を見て、何か言おうとしました。
「!?
今息子が何か話そうとしたぞ!
こんなことは初めてだ!!
もしかして、あの白鳥に何かあるのか!?」
ということで、垂仁天皇は部下にその白鳥を捕らえさせることにしました。
しかし、相手は鳥ですから、そう簡単に捕まりません。
この白鳥は大和から紀伊、播磨、因幡、丹波、近江、美濃、尾張、信濃、越・・・かなり大まかですが、今でいうと奈良→和歌山→兵庫→鳥取→京都→滋賀→岐阜→愛知→長野→福井?ちょっと自信ありませんが・・・とにかく気の遠くなるくらいの距離を追いかけて、やっと捕まえることができました。
これ、捕まえたヤツ英雄じゃねぇかw
古事記だと山辺大鶙(ヤマベノオオタカ)、日本書紀だと天湯河板挙(アメノユカワタナ)と同一人物?と言われているそうです。
ここで、日本書紀だと、ホムチワケはこの白鳥と遊んでいるうちに言葉を話すことができるようになるのですが、古事記ではそれでも治りませんでした。
で、このブログでは基本的に古事記をベースに進めるので、やはり治っていない体で話を進めます。
口がきけないのは大国主(オオクニヌシ)の祟り?だった
折角苦労したのに息子が話せなくてショボン・・・な垂仁天皇(とはいっても実際苦労したのは、捕まえたヤマベノオオタカなんですがw)。
しかし、ある晩天皇の夢にある男が現れました。
?
「あ~、もしもし」
垂仁天皇
「アナタ誰ですか!?」
?
「私の宮を、ここ(天皇の宮)のように立派に造り直したら、チミの息子は話せるようになるよ!」
垂仁天皇
「えっ!?そうなの!?
わかった!でもアナタ誰なんですか。」
「・・・って、名乗らずに行っちゃったよ!
もうせっかちな人だなぁ!!」
ということで、誰かの宮を立派に作り直したらホムチワケは話せるようになることがわかりました。
そこで、垂仁天皇は太占(ふとまに、古代の占いのようなもの)で、夢の男が誰なのか占わせました。
結果、その男・・・いや神は大国主だとわかりました。
オオクニヌシといえば、国津神のリーダー的存在で、天津神らに国を譲る時に大きな宮を建ててもらったハズなんだけど、時代が流れて老朽化してきたのかな?
そして、天皇は夢・・・というよりは神託という方がいいのかな?とにかく出雲大社の神殿を改築したところ、ホムチワケは言葉を話せるようになったようです。
めでたし、めでたし。
最後に
垂仁天皇の父、崇神天皇の時にも大物主神(オオモノヌシ)が夢に現れて・・・という話がありましたが、やはり天皇は天津神の子孫ということもあって、不思議な力?があるみたいですね。
今回の話は省略しようと思っていたんだけど、調べたら個人的に今まで印象の薄かった垂仁天皇が好きになったっていうこともあって、挟んでみました。(笑)
そんな垂仁天皇の古墳は奈良県奈良市の近鉄「尼ヶ辻」駅の付近にあるみたいです。
このシリーズ(日本神話)書き終えたら、取り扱った人物の古墳とか縁のある神社とか、行ってみたいと思うんですが、垂仁天皇の古墳も行きたいところの一つになりました。
で、次回こそ次の代の天皇、景行天皇と倭建命(ヤマトタケルノミコト)のことを書こうと思います。
では、最後までお読みいただきありがとうございました。