北欧神話-23 ロキの口論

どうも、元山狐です。

今回は「ロキの口論」というエピソードをご紹介したいと思います。

前回バルドルがロキの悪巧みで死んでしまいました。
それでも神々から復讐されることはなかったロキですが、今回のことが決定的となって、神々からの憎しみを買ってしまうといったものになっています。

北欧神話の大筋としてはかなり終盤に近づいてきたカンジですね。



エーギルの宴会

バルドルの死後のある日、アースガルズの神々はフレスエイ島の宴会に出かけました。

この宴会の主催者は海神のエーギル。

このブログでは取扱しなかったのですが、「ヒュミルの詩」というエピソードがあります。

概要としては、
トールがエーギルに「ビールを作ってくれ」と命令するのですが、
このトールの態度に怒ったエーギルは、「ヒュミルの大釜」を持ってくることを条件にします。
で、トールは見事その条件を成し遂げ、ヒュミルから大釜を持って帰ってきました。
というものです。

なので、エーギルもビールを作り神々をもてなすことで約束を果たすことになってます。
というカンジです。

こうやって書くなら、きちんと取り上げておけばよかった。(笑)

ちなみにヒュミルは一説によるとアース神族のチュールの父親と言われていまして、この記事でも書いています。

北欧神話-8 オーディンの息子たちについて

で、その宴会にはオーディンやフリッグ、ヒュミルの詩ではトールとともに活躍したチュールをはじめ、たくさんの神々が参加しました。

多くの客人でしたが、エーギルの召使いフィマフェングとエルディルが非常によく働き、神々をもてなしたので、神々もこの2人の勤勉さを褒め称えました。

ここで事件が

これに気を良くしなかったのが、北欧神話のトリックスターことロキ。

・・・ん?なんか前回と同じカンジですね。
どうやらロキは誰かが褒め称えられているのを聞くと、気分を悪くするみたいです。
面倒くさい性格だなぁ。(笑)

なんと、突然飛び上がって召使いの1人フィマフェングをナイフで突き殺してしまいました!

平和だった宴会に叫び声があがりました。

当然神々はロキを怒鳴りつけて、館から追いたて、ロキはフレスエイ島の森の暗闇に逃げていきました。

で、エーギルも神々も再び席について宴会を始めました。

いや、人が死んだんだから普通は宴会中止だろwってゆか盛り上がれんだろうにw
と、思うのですが、まぁ細かなことは置いておきます。

そして、森の中に逃げ込んだロキもこっそり館に帰ってきました。

で、ロキはもう1人の召使いエルディルを捕まえて神々の様子を問い詰めました。

すると、彼は

「神々はそれぞれの武器や武勇伝を自慢しあったりして楽しんでますよ。」

と答えました。

それを聞いたロキは

「ヤツらの心を憎しみと悲しみでいっぱいにしてやる!」

とエルディルが止めるのを押しのけて、館に入っていきました。

宴に戻ってきたロキは神々と口論を始める

ロキが宴に戻ってきたのを見て、神々は静まり返り、ブラギ(若さの女神イズンの夫)がロキに帰るようにいいますが、ロキはフル無視です。

ロキはオーディンと「血の約束」という兄弟の約束をしていました。
そのことを理由に、自分はこの宴に参加する権利があるというのです。

オーディンは、それに応じて息子のヴィーザルに席と酒を用意させました。

席についたロキは、神々を次々と侮辱していきます。

まず第一のターゲットはブラギ。
ロキはブラギのことを

「臆病者!」

と罵ります。

当然ブラギは反論しますが、妻のイズンが

「ロキのことは放っておきましょうよ」

と諭します。

これを聞いた、ロキは罵倒の矛先をイズンに向けて、

「自分の兄を殺した男に抱かれた女め!」

みたいなことを言いますが、イズンの兄って誰かよくわかってませんし、当然その人を殺した人も不明なので、ここに関してはよくわかりません。
もしかしたら、ブラギが兄を殺した人物なのかな?

ともあれ、イズンは特に相手にせずスルリとかわします。

ロキを止めに入った女神ゲフィオンに対しては、ロキは彼女が以前に首飾りをくれた男性と性行為に及んだことを暴露し、批判します。

今度はそれを止めにはいったオーディンを、そして更にそれを止めにはいったフリッグ、フレイヤ、ニョルズ、チュール、フレイ、ヘイムダル、スカジ、シブ、・・と次々に神々の罪や欠点を暴露し、侮辱していきました。

全部書き出すと、とても長くなるのですが、全体的には女神は売春婦呼ばわりしたような悪口が多く、男神は武勇とは呼べないようなエピソードにこぎつけた悪口が多かったかな。

そこに遠征からトールが帰ってきて、ロキを黙らせようとしました。

トールはミョルニルを片手に、半ば脅すような口調でロキを黙らせようとしましたが、ロキは全く動じず、「ウートガルズ遠征」でのトールの情けない様子を暴露しました。

しかし、その後に

「俺は神々とその息子たちに辛辣な言葉を投げつけてきたが、おまえ(トール)のために終わりにして別れを告げようと思う。」

といって、神々との口論を終わりにしました。
やはり、トールに関しては他の神々に比べて一定の友情があったのでしょうか。

そして、その後に
「世界の全てが炎に包まれる。」
といったことを言って(ラグナロクの予言かな)退出します。

そして、ロキはアースガルズから逃亡する

今回のことが決定打にはなったとは思いますが、バルドルの死のことでいずれ神々は復讐をするだろうと考えたロキは、アースガルズから逃げました。

彼はミズガルズ(人間達の住む世界)の人けのない、山の中の人里離れた場所に小屋をたてて、そこを隠れ家にしました。

一方神々は、今度こそロキを懲らしめてやろうと考えていました。

ロキは今までもアース神族達に様々な悪戯をしてきましたが、最終的には大目に見られてきました。

しかし、今回(とバルドルの件)は神々もロキを許す気にはなれませんでした。
光の神バルドルを失った悲しみが、ロキへの怒りと変わったのです。

アースガルズは神聖な場所で、ここではあらゆる者も殺してはいけないことになっていたのですが、ロキ自らが出ていったのですから、こんなに都合のいいことはありません。

と、いうことでアースガルズの神々とロキの追いかけっ子?へと物語は続いていきます。

では、最後までお読みいただきありがとうございました。