北欧神話-12 若さの女神イズン-2

どうも、元山狐(もとやまきつね)です。

今回は前回の続きとなります。オーディン、ロキ、ヘーニルが旅の道中、シアチという巨人が化けた鷲に出会い、ロキが拐われてしまいます。

ロキが開放される条件は「若さの女神イズンと黄金のリンゴを持ってくること」でした。

もともと忠誠心というものがないロキは、その条件を受け入れ、シアチにイズンを渡してしまいました。




焦る神々

イズンがいなくなって、老い始めたアースガルズの神々は焦りました。

力が失われる中、自らを奮い立たせたオーディンが、神々に召集をかけました。

そこにはイズンだけでなく、ロキもいませんでした。

オーディンは問いました。
「最後にイズンを見たのは誰か」

ヘイムダル
「ロキがイズンとビフレストを越えていくのを見ました。」

満場一致でロキが容疑者になりました。(笑)

なんとなくトールとは仲が良いと思うんですが、ヘイムダルとロキはあまり気が合わないような気がします。

ロキを捕まえ、脅す

早速神々はロキを捕らえました。

今回の事情を説明するロキ。
あの時自分が助かるにはこうするしかなかった。
とは言え、許されるはずがありません。

オーディンは、
「イズンとリンゴを取り戻さないと、お前を殺す。」
と脅しました。

それに応じたロキですが、フレイヤの持つ、鷹に変身できる羽衣を借りることにしました。

実はこの鷹に変身できる羽衣はフレイヤだけじゃなくて、オーディンの正妻フリッグも持っていまして、書籍によってはフレイヤから借りたとか、フリッグから借りたとか相違があります。

鷹に変身したロキはシアチの館へ向かう

アースガルズから飛び立ったロキ。

シアチは釣りに出かけていたようで、すぐに散歩しているフレイヤを見つけました。

ってゆーか拐ったばかりの人質の対応甘すぎくない?(笑)

ロキはイズンを胡桃(くるみ)に変えて、つかんで飛び立ちました。

やがて帰ってきたシアチは、イズンとリンゴがいない事に気付きました。

空を見ると遠くの空を鷹が飛んでいます。
「あの野郎!!」
事情を察したシアチは鷲に変身してロキを猛スピードで追いかけました。

ロキも全力で逃げましたが、鷲はどんどんと距離を詰めてきます。

しかし、なんとか逃げおおせたロキは一足先にアースガルズの門をくぐり抜けました。

アースガルズの神々たちは、門の下に薪たくさん積んで山を作っていました。

そして、ロキを追いかけたシアチが門の手前に迫ってきたところで一斉に火を放ちました。

目の前の燃え盛る炎を見て、驚いたシアチでしたが、勢いのあまり止まることができず、そのまま火に突っ込んでしまい、焼き鳥となって死んでしまいました。

こうして一件落着?

イズンとリンゴがアースガルズに戻り、神々も若々しい肉体を取り戻しました。

これにて一件落着・・・と行きたいのですが、この話にはまだ続きがありまして、それを次回書きたいと思います。

では、最後までお読みいただきありがとうございました。