どうも、元山狐です。
今回も英雄オイディプスについて書いていきます。
テバイで生まれ、すぐ親に捨てられるという、過酷な運命に翻弄されるオイディプス。
彼は知らずのうちに、実父ライオスを殺してしまいます。
そして、故郷(と思っている)コリントスに戻ることが出来ないので、テバイに渡ることにしました。
そこでまた数奇な運命を迎えることになります。
テバイでは怪物スピンクスの被害に悩まされていた
前王のライオスは人格者とは言えず、自分の保身の為に我が子を捨てるだけではなく、
「息子に殺される」という神託の為、子供を作ることをせず、普段は妻と交わることはありませんでした。
そして、彼は男色家でもありました。
「妻がダメなら男の子で発散するし。」
と、開き直って、自分好みの男の子を次々に食い散らかしました。
この不貞行為に怒ったのが、結婚と貞節を司る女神ヘラ。
ライオスが治めるテバイに、スピンクスという怪物を送りました。
スピンクスはエジプトのスフィンクスの方が有名だと思いますが、ギリシア神話やメソポタミア神話にも登場します。
スピンクスはエキドナとオルトロスの子と言われていて、ピーキオン山に住み、通りかかる旅人に謎かけをしては、解けなかった者を食い殺していました。
テバイに住む預言者テイレシアスは
「この謎を解くことが、テバイを災いから解放すること。」
「スピンクスを倒す者こそが王に相応しい。」
と予言をしました。
それにより、多くの人がスピンクスに挑みましたが、スピンクスの謎かけを解くことができず、多くの人が殺されてしまいました。
前回ライオンが亡き後は、妻のイオカステの兄弟クレオンがテバイの王となったことを書きました。
クレオンの子もスピンクスに挑み、殺されてしまいました。
そこでクレオンは
「スピンクスを倒した者には、テバイの王位とイオカステを妻に与える。」
と布告しました。
スピンクスと遭遇するオイディプス
一方その頃、テバイに向かう道中のオイディプス。
そこで彼は前述のスピンクスに遭遇し、スピンクスは有名な謎かけをしてします。
スピンクス
「朝には4本足、昼には2本足、そして夜には3本足になるものなーんだ!?」
オイディプス
「赤ん坊の時は這って歩き、成長すると立って歩き、老いては杖を使う。
つまりそれは人間だ!!」
スピンクス
「がびーん!正解!
じゃあ、あっしはこれで!」
ポイ~
ということで、スピンクスは崖から身を投げて死んでしまいました。
これは「謎を解かれたら死ぬ」という神託があったとか、「悔しさで自殺した」とか言われています。
もし、後者だったとしたら
「もっと命を大切にしなよ!」
ってアドバイスしてあげたいもんです。(笑)
ともあれ、オイディプスは多くの人を殺したスピンクスを退治することに成功しました。
そしてテバイの王に
テバイに着いたオイディプスは、民に歓迎されて王位に迎え入れられます。
布告のことを知らなかったので、ビックリしたでしょうね。
街に入った途端
民
「やぁ、いらっしゃい!
アナタが今日から我が国の新王です!」
オイディプス
「!?」
ってなもんです。
※ここまで唐突ではなかったと思いますが。
そして、布告どおりイオカステを妻に与えられ、2人は愛し合い、子を4人もうけました。
そう、オイディプスもイオカステも、自分達が実の母子だと気付いていないのです。
そして、その幸せも長くは続きませんでした・・・。
続く。
最後に
なんとなく今回の記事を書いていて、昔ファミコンでやった、「ワギャンランド」ってゲームを思い出しました。
ミニゲーム(しりとりとか神経衰弱とか)でボスと戦い、負けると死ぬっていう設定でした。
今から思うと、見た目に反して
「ゲームで負けたら命はない」
って結構シリアスでハードな世界観ですよね。(笑)
最近家にFC互換ゲーム機を買ったので、探してみようかな・・・。
次回は、テバイの王となったオイディプスのその後を書きますが、話は一気に悲劇っぽくなっていきます。
では、最後までお読みいただきありがとうございました。