どうも、元山狐(もとやまきつね)です。
今回は若さの女神イズンについて紹介したいと思います。
アース神族の神々には秘密(?)がありまして、このイズンが育て管理する「若返りのリンゴ」を食べることで若さをと繁栄を保っているのです。
で、このリンゴはイズンにしか扱うことができません。
しかし、今回はそんな彼女が誘拐されてしまい、大変なこと・・・というお話です。
若さの女神イズンについて
物語の紹介の前にイズンについて、書いておこうと思います。
左がイズン、右が夫の詩の神ブラギです。
オーディンがアースガルズを作り、神々が住み、やがて老い始めた時に、イズンが作った黄金のリンゴを食べたことで若さと力を取り戻したそうです。
ってことは、それまではイズンのリンゴが持つ力のことは知らなかったのかな?
その後アース神族は、このリンゴを「第1の宝物」と呼び、大切に保管するようになったそうです。
イズンが尊ばれるようになったのは、このことがわかってからのような気がしないでもないですが、フレイヤと並んでアースガルズで最も美しい女神と言われていたので、それとは関係なしにそれなりに尊ばれていたのかな。
ヴァン神族との戦争前は、彼女が間違いなく美貌ではNo.1だったんだけど、ヴァナヘイムからフレイヤがやってきて、その存在が危うくなったのかな?とか、フレイヤとの仲は悪いのかな?・・・とかいう、まぁこれは僕の妄想です。
で、先程も書きましたが、オーディンの息子ブラギです。
ブラギは詩の神と言われています。
目立ったエピソードは特にありませんので、特に書くことはありません。(笑)
とにかく、アース神族の神々は、彼女の若返りのリンゴを定期的に食べることで、若さをと繁栄を保っています。
「定期的」ってのがどの程度の周期なのかわかりませんが、今回の話を見ると、そう長い周期ではないような気がしますので、彼女が居なくなってしまったらアースガルズの崩壊に至る大事だと思われます。
オーディン、ロキ、ヘーニルがミズガルズを旅している時にトラブルが
ある日、オーディンとロキ、そしてヘーニルがミズガルズ(人間族の国)を旅していました。
本題と少し逸れてしまいますが、このヘーニルは以前書いた「アース神族とヴァン神族」の戦争で、和解の証として交換された人質の1人です。
そんな彼が、オーディンとロキといる時点で、ヴァナヘイムには居ないということになります。
ということは、
この話はその戦争の前?
それとも、ヘーニルがミーミルがいないと何もできない無能者ということで、アースガルズに返された?(詳細は↓の記事を参照してください。)
という疑問が湧くのですが、ヘーニルがその後どうなったかが、手持ちの参考書籍では調べられませんでした。
Wikipediaにも以下のように書かれていました。
Wikipediaより引用
ミーミルの首はアースガルズへ送り返されたが、ヘーニルも一緒に戻されたかははっきりしない。
で、僕の妄想としては、これはヴァン神族との戦争の後と考えています。
というのが、実は今回紹介する物語には後日譚がありまして、それには前述の戦争の和解の証として交換された人質の1人ニョルズが登場します。
ニョルズはヴァン神族からアースガルズに人質として出された神ですから、彼がアースガルズにいるということは、戦争の後だと。思っています。
なので、ヘーニルがミーミルがいないと何もできない無能者ということで、アースガルズに返された可能性が高いと思います、超ダッサw
で、話は本題にもどります。
彼らは旅にあたり、食料を持ち込んでいませんでした。
ですが、旅の最中に牛の群れに出会い一頭を捕獲。
焼き肉パーティーを始めようとするのですが、肉が一向に焼けません。
イライラし始めた三人の前に1羽の鷲が現れ、こう言いました。
「この肉は焼けないように私がまじないをかけた。
解いてほしくば、私にも食べさせてくれ。」
3人はこの交渉に応じましたが、ロキはこの鷲に腹を立てていたので、鷲を杖で殴りました。
鷲が驚いて空に飛び立つと、ロキの杖が鷲の背中にくっついていて、ロキもろとも空の彼方に飛び去ってしまいました。
この鷲は巨人シアチだった
鷲に拐われてしまったロキ。
実はこの鷲は巨人シアチが化けたものでした。
そして、ちょっとシアチがロキを痛めつけると、ロキは開放してくれと懇願しました。
で、シアチは開放する条件を出しました。
「イズンと黄金のリンゴを7日後に連れてくること」
で、ロキもあっさり約束してしまいます。
もっとスマートにやれんのかい!と思うんですが、拐うのが他の者だったら、こうはあっさり約束をこぎつけることはできなかったでしょう。
で、7日後にビフレストの橋(アースガルズと地上をつなぐ橋)を越えた場所でイズンを引き渡すことになりました。
イズン誘拐
傷だらけになりつつ、アースガルズに帰ってきたロキ。
彼は早速、野原を通っているイズンを発見しました。
イズンは怪我しているロキに優しい言葉をかけました。
その手には、黄金の林檎が入っている籠を抱えていました。
そこで、ロキはイズンにこんな嘘をつきました。
「ビフレストの橋を越えた森に、イズンの作る黄金のリンゴと同じものが生っている」
イズンはすっかりその嘘に興味を惹かれてしまい、二人はアースガルズを出てビフレストの橋に向かいました。
そこで、また鷲に変身したシアチが待ち構えていて、イズンが近づくやいなや彼女をヨートゥンヘイム(巨人達の住む世界)に拐ってしまいました。
イズンがいなくなったことを知った神達は、不安になりました、そして実際に年老いて力を失いはじめました。
・・・というところで、少し長くなってきたので、続きは次回に書こうと思います。
では、最後までお読みいただきありがとうございました。