どうも、元山狐です。
前回「大天使ラファエル」について書きました。
その際に紹介した「トビト書」で、「ラファエルはアスモダイという悪魔と戦い、捕らえた」といった旨のことを書きました。
トビト書ではいかにも簡単に捕らえられた風になってますが、アスモダイ(アスモデウスとも呼ばれる)は名前も有名で、地位もかなり高位の悪魔となります。
トビト書にて登場する悪魔
前回記事の「ラファエルについて」にも書きましたが、アスモダイは、この「トビト書」に登場し、サラという女性に取り憑きます。
アスモダイに取り憑かれたサラは何度も結婚しますが、初夜にアスモダイが夫の首を絞めて殺してしまいました。
こういったことが7回もあり、サラは人々から「悪魔憑き」と言われるようになります。
ってゆーか、7回ってまわりの人々寛大やなぁ(笑)
2-3回目くらいで、そういう扱いを受けそうなもんですが。
そんなサラの町に、トビアとアザリアという若者がやってきました。
このアザリアこそ、前回紹介したラファエルなんですが(人間に姿を変えている)、アザリアはトビアに
「サラと結婚しろ」
と言います。
トビアは、
「ちょっwオマイ、俺を殺す気かっw」
と、一旦断りますが、アザリアが
「魚の内臓を香炉に入れておけば、大丈夫だから。・・・ねっ?」
トビア
「なにが「・・・ねっ?」だよw コイツ俺のこと嫌い(死んで欲しい)なのかなぁ・・・(´・ω・`)」
ということで、トビアとサラは結婚することになりました。
そして、初夜。
トビアはアザリアが言う通り、魚の内臓を香炉に入れて焚きました。
サラ
「なんだかロマンティックなき・ぶ・ん!?
なんか魚くせえぇぇぇぇぇ!」
実は魚の内臓を香炉に入れて焚くのは、悪魔を体から追い出す儀式だったのです。
サラの体から出て、逃げだすアスモダイ。
しかし、アザリアが天使の姿に戻って、アスモダイを捕え、トビアとサラは無事に結婚生活を送りましたとさ。
ちゃんちゃん♩
地位について
前述のエピソードでは、イマイチ3枚目なキャラクターに思えるアスモダイですが、地位としてはかなり上位の悪魔です。
アマイモンという悪魔の配下で、ゴエティアの序列32番目の王とされていて、72もの軍団を率いるようです。
デカラビアの記事では
「従える悪魔の数は上位ほど少数精鋭かも?」
とか書きましたが、さっそくその説も崩れてますね。
王って相当上位だし、72ってかなりの数だせ?
まぁ率いる軍団の数はあんまり関係ない!と、いうことにしておきましょう。(笑)
また、アスモダイは「七つの大罪」の「色欲」を司る悪魔とされていて、堕天前は智天使だったとされていて、いかにも地位が高そうです。
毎回のことではありますが、地位についてはこの記事を参考にしてもらえたら、と思います。
能力について
大いなる王、色欲の悪魔、そんなアスモダイの能力ですが人間の色欲や嫉妬心をあやつり、夫婦(夫)を不貞に仕向ける。というもの。
7つの大罪の「色欲」を司るってことで、そのまんまなんですが、でも、とても悪魔らしい能力です。
そして、アスモダイとの契約に成功したものは、幾何学、算術、天文学などあらゆる知識を得ることができ、また隠された財宝を見つけることができるみたいです。
今まで紹介した悪魔の中に、知識を授けるといった類のものはありましたが、隠された財宝を見つける能力ってのは魅力的です。
彼との契約に成功したら、埋蔵金の発掘や、冒険家としての成功は間違いないし、石油を掘り当てるなんてことも造作もないことでしょう。
まぁ悪魔と契約してまで成功を望んだ時点で、悪魔に心を奪われてしまっている、ということかも知れません。
堕天使になった経緯について
元々熾天使の君主だったが堕天した。
アダムがイブと結婚する前の前妻リリスとの子供。
など、その出身については諸説あるみたいです。
そういえば、アダムとイブの記事の時に前妻(リリスという悪魔)がいることを書きもらしてましたね・・・。
いずれにせよ、「王」という位から、堕天前も相当に高い地位にいたのだと思われます。
ということで、前回の「大天使ラファエル」に次いで、「悪魔アスモダイ」についてご紹介しました。
次にこのシリーズの記事を書く時は「リリス」か「アマイモン」になるかと思います。
では、最後までお読みいただきありがとうございました。