武烈天皇について

どうも、元山狐です。

以前書いた、「日本史に疎い僕が中百舌鳥・古市古墳群を回ってみた」ってシリーズでは取り上げなかったんですが、この武烈天皇に興味があって調べてみました。

なんとなく、名前が強烈だなぁ、と思って。
彼は仁賢天皇の息子で、第25代天皇となります。

この記事の「仁賢天皇陵」で、かなりうす~く紹介しています。
有能で、民から慕われていたようですが、印象も薄いんですよね。

日本史に疎い僕が百舌鳥・古市古墳群を回ってみた-6 允恭天皇陵 他(最終回)

で、武烈天皇を調べたところ名前だけじゃなくて、かなりインパクトの強い人でした。




法令に明るく残虐な人物

武烈天皇は法令に詳しくて、その裁定は明確だったと言われています。
日が暮れるまで政務にあたり、隠された罪も必ず見抜いていたそうです。
現在でいうところの検察官みたいなことをやっていたのかな?

この部分だけ見ると頭が良くて、有能だったように思えます。

しかし、暴君として伝えられていまして、「民は皆震えて恐れた」そうです。

恋敵を殺害

武烈天皇は、物部麁鹿火の娘影媛(かげひめ)にホレて、婚約をしようとしますが、彼女には既に、当時の大臣平群真鳥(へぐりのまとり)の息子鮪(しび)と肉体関係にありました。

それを知った武烈天皇。
その日の晩に豪族の大伴金村(おおとものかなむら)に命じて、数千人の兵を集めさせると、兵を送って殺させます。
影媛は一部始終を見ていて、ショックのあまり気絶したとあります。

その後は、鮪の父親である真鳥も討っています。
ちなみに平群真鳥は、雄略・清寧・顕宗・仁賢天皇の4代の間大臣を勤めました。

雄略天皇も暴君でした。
同じ記事ばかり紹介して恐縮なんですが、この記事で紹介をしています。

日本史に疎い僕が百舌鳥・古市古墳群を回ってみた-6 允恭天皇陵 他(最終回)

数々の奇行

前述の段階ではまだ、雄略天皇の方がインパクトが強いのですが、彼の奇行はそれだけじゃあありませんよ!

  • 妊婦の腹を裂いて、胎児を見る。
  • 人の爪を剥いで、山芋を掘らせる。
  • 人の頭髪を抜いて、樹木の上に立たせる。その樹木を切り倒し、落死するのを見ては楽しんだ。
  • 人を樹木に登らせて、弓で射落とすのを楽しんだ
  • 女を裸にして平板の上に座らせ、馬と交わらせた

日本書紀には「頻りに諸悪を造し、一善も修めたまはず」と卑劣な天皇として描かれています。

ちなみに馬と交わらせた女に関しては、濡れていたら死刑、濡れていなかったら女官にした。らしいです。
妊婦の件も狂気を感じますよね。

武烈天皇のお墓(武烈天皇傍丘磐坏丘北陵)に行ってきた。

ぶれつてんのうかたおかのいわつきのおかのきたのみささぎ
って読みます。長いわw

古墳の形状は「山形」と書かれていて、まぁ、よくわからない形をしています。
場所は奈良県香芝市で、西名阪自動車道の香芝ICのすぐ近くでした。

まぁ、正直古墳に関しては、特に書くことはありませんw

最後に

ということで、名前だけじゃなくて、エピソードも強烈な武烈天皇について紹介をしました。

ただ、今回紹介した奇行の対象は、刑罰のような気がせんでもありません。

この頃の日本はまだ厳格な法治国家ではなかったので、そういう方向に持って行きたかったのかも。とか。
今までの運用と急に方向が変わったので、民の目には奇怪に見えたのかも。とか。

また、一方で、古事記には武烈天皇のこういった悪行?奇行の類いは一切描かれていません。
これらの行為が日本書紀編纂の中で創作された?って可能性もありそうです。

また、大臣平群真鳥に関しては、「武烈天皇の父親の仁賢天皇崩御の後、政治を欲しいままにして、国王になろうとした」という記述もあったので、諡(おくりな、死後に送られる称号)も含め、悪いイメージに改ざんされたような気がせんでもありません。

なんにせよ、妄想含めいろいろ考えさせられる人物です。

では、最後までお読みいただきありがとうございました。