エジプト神話-12ホルスとセトの争い その3(ラーは亀仙人のじっちゃんか?)



前回ひょんなこと?で息子のホルスに首をはねられてしまったイシス。
しかし、彼女は首を切り落とされる直前に、自らを石と化したため、なんとか命を保っていました。
ただ、このまま(首がない状態)魔法を解除すると、死んでしまいます。
このままずっと首のない石像として過ごしていくしかないのでしょうか?

復活するイシス

冒頭の文章をいきなり全否定します。(笑)

首のないイシスの石像の前に、ラーとトトが現れました。
ラーがこの首のない像は誰が作ったのだ?というと、トトはイシスがセトとホルスの戦いに巻き込まれたことを語りました。

ラーには、イシスをこのような目にあわせた犯人はホルスだとわかっていました。
そして、神々を集め、この残酷なことをしたホルスを罰するように命じました。

ホルスに制裁を加えるのにはセトが志願しました。
ラーはセト派(セトが王として相応しいと思っている)なので、これを聞いて( ̄ー ̄)ニヤリとしました。

こうして、神々はホルスを探しました。
ホルスを見つけたセトは、ホルスの両目をえぐりだしました。(これも前回に続いて中々グロいですね。)

ちなみにこの間にトトはその叡智を使って、イシスはよみがえることができました。
ここは本やソースによっていろいろな書き方がされています。
ホルスに切り落とされた首を使って、元の姿で蘇ったと書かれているものもあれば、牛の頭で代用されたといった書き方がされたものも。
首を切り落として、別の動物で代用するのはなんかインド神話のガネーシャみたいですね。(インド神話も記事にしたいんだけど、こっちはマジでまとまりがないから難しいっぽいですね。)

まぁ、イシスはこの後も登場したり活躍するので、このブログでは元の姿で蘇ったことにしておきます。
ってゆーか、オシリスみたいに遺体がバラバラにされなければ、ホルスの時といい、神様は結構簡単に復活できちゃうんですね。(笑)

罰を受けたホルスは

両目をえぐりだされたホルスですが、トドメはされなかったようで野を彷徨っていました。

太陽神ラーの娘であり、配偶神でもあると言われているハトホルという女神がいました。
このハトホルはいろいろなラーと同じく、色々な性質を持つ女神です。
(今回の話では愛だったり、治療の神の一面を感じさせます。)

彼女はホルスに惚れていたので、彷徨うホルスを見つけ、なぐさめ、魔法を使ってホルスの目を治しました。
ガゼルの乳をしぼって、空洞となったホルスの目に注ぎ込むと、新しい目ができたとか。
こんなことができるなら、オシリスの性器もどうにかなったような気がせんでもないけど、もう過ぎたことなので、気にしません。(笑)

で、ハトホルは治療をした神々の集まる宮殿にホルスを連れて行きました。

拗ねるラー

セト派のラーは、ホルスを見て、今回のような(イシスに対する)乱暴を働くようなものは王に相応しくない。
なので、セトがこのまま王位に就く。
といったことを話しますが、ホルスは当然これには納得できず、二人は口論になります。
他の神々はラーを恐れて、口論に参加することはありませんでしたが、ババイという神がセトの味方をしてラーを非難しました。

それを聞いたラーは憤怒のあまり、神々を置いて自身の天幕に引きこもりました。
裁判長の役割を放棄したのです。

これにはこまった神々。
しかし、先ほども活躍したハトホルがまた活躍します。

  1. まずハトホルはラーの天幕に入ります。
  2. 父の前で衣服を全て脱ぎストリップします。
  3. ラーは機嫌が直って、再び裁判長として姿を現しました。

もうなんだかよくわかんね(笑)

前項でも書きましたが、ハトホルはラーの配偶神でもあり、ラーとの間には大ホルス(今回のエピソードで登場しているホルスとは別の神だけど、後に習合されたりして、何かと立場が微妙な神)をもうけていて、多面性を持ち、ちょっと複雑な神です。
今回のホルスとセトの争いがある程度、話としてまとまったら、登場する神々の補足するような記事を書きたいと思います。

まぁ、こうして拗ねたラーは美しい娘のストリップを見て機嫌を直しました。

Before

After

もうラーが亀仙人のじっちゃんにしか見えない。(笑)

しかし、ホルスとセトの争いはまだ続きます。

では、最後までお読みいただきありがとうございました。