エジプト神話-8 オシリスの遺体集めと復活の儀



前回の投稿はハイヌウェレのことを書きましたが、今回はエジプト神話の続きを書きます。
夫オシリスを復活させようとして、遺体を確保することに成功したネフティスですが、セトによってその遺体をバラバラにされてエジプト中にばら撒かれてしまいました。
今度こそ夫を復活させる為、イシスは夫オシリスの遺体を集める旅に出かけるのでした。

オシリスの死体集め

セトにバラバラにされてしまった夫オシリスの遺体を集める旅に出たイシス。

前回オシリスの遺体を求めて旅に出た時はイシス一人でしたが、今回は妹のネフティスと甥のアヌビスも同行しました。
人数的にはドラゴンクエスト1、ドラゴンクエスト2と同じ構成ですね。(笑)

ネフティスから夫の遺体がバラバラにされたと聞いた、イシスの悲しみの叫びは遥か南のヌビアまで届き、それを聞いた地上の獣や、空を飛ぶ鳥も一緒に探してくれました。
動物だけではありません、ワニの姿をしたセベクという神がナイル川に沈んだオシリスの遺体を集めてくれたりと、今回はネフティスやアヌビスも含めて、様々な人たちがイシスを手助けしてくれました。
セベクについても、今回書いているオシリスを中心とした神話では影が薄いのですが、後の時代ではラーと習合して太陽神として崇拝されていたり、記事の題材としては面白そうです。
まぁ今回は脱線少な目でいきたいので、セベクについては、何か別の機会で取り上げたいと思います。

こうして、何年もの期間をかけて、イシスたちはオシリスの遺体を集めました。

そして、集まった遺体は、アヌビスがつなぎ合わせて、香油をぬって、包帯を巻きました。

これがエジプトにおけるミイラのはじまりだと言われています。

しかし、どうしても一カ所だけ「部品」が足りません。
本にはしっかりと「男根」と書かれています。(笑)
ここだけ切除するくらいなので、かなり細かくバラバラにされたってことなのかな?
※セトは性欲を象徴する神ともいわれているので、こだわりがあってここだけバラしているのかもしれません。

どうして発覚したかは資料やネットから見つけられなかったんですが、ナイル川の魚に吞み込まれてしまったようです。
※この罪深き魚は「オクシリンコス」という種類だと伝わっているらしんですが、具体的にどの種なのかは不明だそうです。

ここまで執念があったのだから、その魚をどうにかするかと思いきや、イシスは魔法で代用するものを作りました。

これが、ディル〇のはじまり・・・ではないと思います。(笑)

オシリスの復活の儀

こうして、パーツが揃ったので、イシスはオシリス復活の儀を執り行うことにしました。
するとイシスがラーから奪った?ラーの真名の力によってオシリスは生き返りました。

・・・が、体が不完全だったので、現世にはとどまれず、冥界で神として、王として就くことになりました。
あと、これは有名な話ですが、アヌビスはオシリスの補佐として、天秤で死者の罪を図る役目を担いました。

現世にいてもセトの嫌がらせとかありそうだし、その方がきっと幸せだと思います。

オシリスが冥界に行く前に、オシリスとイシスは交わり、イシスは身籠りました。
そういえば、ネフティスの時もたった1回の過ちで、ネフティスはアヌビスを身籠りました。
さすがにオシリスとイシスが交わったのが今回が初、ということはないでしょうけど、なんというか、引きが強いというか、これもオシリスの豊穣神としての力?
それともイシスがラーから力を得て、覚醒?した時に既に息子ホルスが生まれてくることを予見していたから、どちらかというとイシスの力によるものなのかな?

そして、しばらく後にイシスは息子ホルスを出産しました。
以後はホルスを現世の王とすることに注力することになります。

では、続きは次回に続けたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。