どうも、元山狐です。
今回もヘラクレスの10の難業について書いていきます。
前回はネメアの森に住むライオンでした。
ライオンを倒し、その皮を自らの衣服(というよりは鎧に近いかも)とし、 爪を武器として使うことにしました。
こうして、かなり強力な武具を得ることになったヘラクレスですが、今回もかなりの苦戦を強いられることになります。
今回のお相手は
今回のエウリュステウスの命は
「レルネの沼に住むヒュドラを倒してくること」
でした。
ヒュドラは9つ(100という場合も)の頭を持つ海蛇です。
前回のネメアのライオンは、テュポンとエキドナから生まれた化物。と書きましたが、このヒュドラも同じくなのでネメアのライオンとは兄弟にあたります。
で、このヒュドラの特徴は
- 首を切ってもそこから2つの首が生えてくる
- 中央の首は不死である
- 触れただけで死に至らしめる猛毒を持つ
ということで、前回のライオンに比べても更に強大ですね。
やはり大苦戦
まず、ヘラクレスはヒュドラの毒対策として、
「口と鼻を布で覆った」
それは現在でいうところの「ただのマスク」という気がせんでもありません。
あと、この銅像だと明らかにヘラクレスとヒュドラは肌が触れているような気がします。
「ヒュドラの吐く毒が体内に入ると死んでしまう。」ということなんでしょうね。
そう考えると、
「触れるだけで人間なんか死んでしまうヤドクガエルの毒の方が強力じゃね?」
という気がしますが、今回はこの話は置いておきましょう。(笑)
で、ヘラクレスがとった対策は功を奏し、無事にヒュドラの住む巣に近付くことができました。
そして、まずヘラクレスは火矢を巣に放ちます。
そして出てきたヒュドラの首を次から次へと切断しますが、
切断された傷から2本の首が生える
ということで、どんどん首が増えて不利になっていきます。
9つとか100の首を持つというのは、増えることから言われているんですね。
「このままでは拉致があかない・・・」
ヘラクレスは一旦退くことにしました。
作戦を練って再戦
ところでヘラクレスには、イオラオスという従者がいました。
イオラオスはヘラクレスの双子の弟イピクレスの息子でした。
彼はヘラクレスに忠誠を近い、ヘラクレスもまたイオラオスをとても信頼していました。
以前の記事で
「ヘラの企みで、ヘラクレスは妻メガラとの間にできた子達を殺してしまった」
ことを書きました。
ヘラクレスはメガラと別れていますが、後に信頼できる従者のイオラオスと結婚させたそうです。
自分の元妻を与えるくらいなので、両者には深い関係性があったのだと思います。
さて、話は本題に戻りまして、ヘラクレスのとった作戦はこうです。
「切った首の傷を火で焼いて塞ぐ」
ヘラクレスが首を切り、イオラオスが即その傷を焼く。
ということですね。
この作戦は見事にあたり、ヘラクレスはどんどんヒュドラの首を切断していきます。
しかし、ヒュドラの真ん中の首は不死です。
これに対してどうしたのか、ですが、
首を切断して、巨大な岩の下に埋めた
というこで、父親ゼウスが最強最大で不死身の化物(で且つヒュドラの父親)テュポンを、巨大な島の下敷きにして封じたのと少し似ていますね。
こうして、ヘラクレスはヒュドラを退治することに成功しました。
前述のとおり、ヒュドラは猛毒を持っていまして、
「これは武器に使える」
と考えたヘラクレスは、その毒を矢に塗って使いました。
前回に続いて、倒したモンスターの素材を無駄にしない、モンスターハンターの鏡ですね(?)。
ちなみにこのヒュドラの毒、後の物語でも登場します。
今は書きませんが、覚えておくといいかも知れません。
実はこの時、もう一体怪物がいた
実はこの時にヘラクレスと戦っていたモンスターがもう一体いました。
それがヘラから遣わされたと言われている蟹でした。
偵察の為に遣わされていたのか、戦いの為だったのかはわかりませんが、この蟹は無謀にも
ヘラクレスの脚に斬りかかり、ヘラクレスに踏まれてあっけなく絶命します。
不遇すぎる・・・。
ちなみにこの蟹の名前はカルキノスと言います。
しかし、このミッションは失敗とされた
ヒュドラ(とついでに蟹)を倒したヘラクレスでしたが、エウリュステウスはこの成果を認めませんでした。
ヘラクレスが一人で倒したわけではなく、人の手(今回はイオラオス)をかりたからなんだそうです。
完全に後付けルールじゃん。
と、思いますが、ヘラクレスは意外にこれをすんなり受け入れたそうです。
ということで、この難業はノーカウントとされて、現在のところは残り9の難業を果たさないといけないことになります。
ヒュドラと蟹は仲良く星座になりましたとさ
倒された上に、難業を認められなかった、ヒュドラと蟹はなんだか報われませんね。
しかし、この2体はヘラによって
- 海蛇座
- 蟹座
として星座になりました。
神話では全く不遇の蟹クンでしたが、前回の獅子座と同じく黄道十二星座の一つでして、星座としてはとても有名です。
最後に
以前に「デスマスクについて」書いた記事がありまして、蟹座の僕は「聖闘士星矢」のゴールドセイントのデスマスクが作中不遇だったのが悲しい思い出だった。と書きました。
今回、この記事を書くのに調べたことで、蟹座に関連する神話エピソードを知ったわけですが、
更に悲しくなっちゃったよ・・・
しかし、Wikipediaには
Wikipediaより引用
ヒュドラとの格闘中のヘラクレスは、全く気付かずに化け蟹を踏み潰して殺した。この捨て身の勇気を認められ、化け蟹は天に昇りかに座となった。
という説も書かれていて、少し救われ・・・でも敵に気付かられもせず殺されるって・・・。
まぁ気をとりなおして、次回以降もヘラクレスの10の難業を書いていきます。
ギリシア神話はかなり星座と関係が深いみたいで、今まであまり星に興味を持ってこなかった僕ですが、ひととおりギリシア神話を勉強した後、軽く調べてみようかな?とか思いました。
では、最後までお読みいただきありがとうございました。