旧約聖書-13 イスラム王国 その1(サウルとダビデ)

どうも、元山狐です。

今回からイスラエル王国のことを書いていきます。

先にネタバレしてしまうと、このイスラム王国はそんなに永く続くこともなくて、崩壊し、旧約聖書としては一気に終盤を迎える格好になるのですが、その後はそのまま「新約聖書」について書いていくので、あと数ヶ月は、今までのような記事がダラダラと続きそうですw

まぁ、聖書を押さえておけば、他の神話を書くときにいろいろ関連するエピソードが出てきて便利なのかな。と思ったり、

やはり聖書の知識があることで、美術展などの作品の背景が理解しやすくなり、そういうところに行く楽しみが増えると思うんですよね。

ということで、他のネタも挟んでいきますし、よろしければお付き合いいただければ嬉しいです。




イスラエルの王に選ばれたサウル

前回の最後に書きましたが、サムエル(最後の士師)が神に伺いをたてて、サウルが王に相応しいと選ばれました。

このサウルが選ばれた選出方法ですが、
「クジで選ばれた」
とか諸説あるようです。

この人ら、ホンマクジ好きなw
って、思ったんですが、(ヨシュアに率いられたイスラエルの民達がカナンの地を取り戻した時も、12部族にくじ引きによって土地を分け与えた。)
神の意志がクジによって示されると信じられていたのかもしれませんね。

周りにも認められて行くサウル

民ははじめ、サムエルに王になることを要求していたのもあってか、サウルを王とは認めませんでした。

しかし、周辺の異民族との戦いで次々に戦果を重ねていくことで、次第に名実ともに王として認められていきます。

驕りはじめるサウル

王として民に認められてきたサウル。
しかし、この頃から彼の心には驕りが出始めました。

この頃もサムエルは預言者として、神の言葉をサウルや人々に伝えていたのですが、サウルは耳を持たなくなってきたのです。

見限られるサウル

これによって、サムエルと神はサウルのことを見限りました。
もうちょっと改心させるチャンスとか与えてやったらいいのにw
とか、思うんですが、まぁ参考書籍では省かれているだけで、そういうチャンスはあったのかもしれません。

ベツレヘムに次の王候補者がいる。

そう啓示を受けたサムエルは、そこでダビデという羊飼いの少年に出会います。
ダビデ王って名前は聞いたことがありますよね?
そうです、彼が次の王になるのです。

サウルの落ち目

サムエルにも神にも見放されたサウル。

彼の元には、次々に悪霊が現れるようになります。
というか、この旧約聖書の世界に「霊」という概念があったんですね。
まぁ悪霊=悪魔みたいなモノなのかも知れませんが。

癒しを求めたサウルは、竪琴弾きを側に置くことにしますが、偶然にもそれがダビデ少年でした。
ってゆーか、絶対に神が仕組んだのだと思うのですが。
個人的には、このあたりからサウルが可哀想になってきた僕です。(笑)

ダビデはその後成長し、軍人となってメキメキ功績をあげていきます。

立場的に不安になってきたサウルは、エンドルの魔女にサムエルの魂を呼び出してもらい助言を得ようとしますが、サムエルからは

「お前は神から見捨てられている。次の王はダビデになると決まっているのだ。ざまぁwww」

と言い捨てられます。(かなり違いますがw)


そしてサウルはダビデの暗殺を企むも失敗。


これがきっかけに内乱に発展、それに乗じた近隣諸国が攻めいってきます。
攻め込まれたサウルは敗戦し、死亡してしまいました。

そして、民から押されるまま、ダビデが次の王になりました。

ちなみにここの部分のエピソードは、以前記事にしていた「怖い絵展」で題材になってましたね。

※この記事の「サウルとエンドルの魔女」という項目で紹介しています。

「怖い絵」展に行ってきた。(兵庫)

新たな王ダビデ

こうして新たな王として就任したダビデ。
王となってからは、さらに功績をあげていきます。

敵対していた民族を倒し、奪い取ったエルサレムに王宮を移します。

その後も破竹の勢いで領土を広めた彼は、現在においても偉大な王として名が知られていますよね。

晩年はあまり幸福に恵まれなかったダビデ

順風満帆に思えたダビデですが、人生の後半には暗い部分が目立ちます。

部下の妻と不倫をして、その部下をわざと戦の前線に派遣して戦死においやるとか、結構陰険なこともしています。

また息子が王位継承を狙って、反乱を起こしたりします。

失望の中で、最後を迎えるダビデ王ですが、次の王として選ばれたのは前述の不倫でできた子供ソロモンでした。

最後に

初代の王サウルがクジによって選ばれた。と書きましたが、日本史にもクジによって選ばれた将軍がいます。

室町時代の「足利義教(あしかがよしのり)」がそうなのですが、クジ引き将軍と揶揄されていたようです。

しかし、実力は相当なものだったようです。

そう考えると、案外クジ引きで物事を決めるのはいいことなのかも知れませんね(無責任?w)

この記事を書くまで、というかこの記事を書くために勉強するまでダビデ王、ソロモン王の名前は知ってましたが、正直サウルって知らなかったんですよね。

初期はいかにもな英雄なんですが、段々と小物臭が漂う人物になっていくのが、なんだか人間臭くて憎みきれない感があります。

次回は3代目のソロモン王の話です。
多分イスラエル王国の王としては彼が一番有名なんじゃないかな?

この「旧約聖書」シリーズも予定では、あと2記事程度で完了する予定です。

最後に一つ脱線させてください。
現在イスラエルの国旗には、ダビデの星とも呼ばれる六芒星がシンボルマークとなっています。
17世紀以降にユダヤ人を象徴するマークとして定着したとか。

先日、西宮市(兵庫)を車でとおりかかりました。
その時に気付いたのですが。


ここ(西宮市)のシンボル、六芒星やん!

不思議に思って調べると、

  1. 「西」の篆書
  2. カタカナの「ヤ」
  3. 「ヤ」を3つ組み合わせる
  4. つまり足すとこうなる!

ということらしいです、画像のクオリティが低いのは愛嬌ですw

では、最後までお読みいただきありがとうございました。