日本神話-19 神武東征-2

どうも、元山狐(もとやまきつね)です。

今回もカムヤマトイワレビコ(=後の神武天皇)が中心の話となります。
兄のイツセを亡くしてしまい、さらに道中悪神の毒気にあてられて、意識を失うというピンチに陥ったカムヤマトイワレビコですが、天津神達の助けで、武器を授かってそれを乗り越えました。

今回は八咫烏という道案内役を得て、熊野から大和に部隊が移ります。



八咫烏(ヤタガラス)

前回タケミカヅチから布都御魂(ふつのみたま、大刀)を送られていましたが、カムヤマトイワレビコに送られたのはそれだけではありません。

これも有名な名前なのですが、タカミムスビから八咫烏(ヤタガラス)というカラスが送られました。
このヤタガラスは三本足のカラスとして描かれることが多く、導きの神として信仰されています。

カムヤマトイワレビコは、このヤタガラスの導きによって、熊野から道を進め、大和の宇陀(現在の奈良県東部)まで渡りました。

エウカシとオトウカシ

この宇陀には、兄宇迦斯(エウカシ)と弟宇迦斯(オトウカシ)という者がいました。
この2人は兄弟だったとか、豪族の兄貴分、弟分だったとかいくつか説があるみたいですね。

カムヤマトイワレビコは、彼らにヤタガラスを遣いに出して、
「従うか否か」
を問いました。

結果は、エウカシが鳴鏑(なりかぶら、放つと音が出る鏃)を放って、追い返してきました。
つまり宣戦布告ですね。

エウカシの罠

使いのヤタガラスを追い返し、宣戦布告もして、いざ開戦・・・と思いきや、エウカシとオトウカシは軍勢を集めることができませんでした。
なんじゃそら(笑)

しかし、それでもカムヤマトイワレビコに従うつもりはなかったようで、エウカシは罠を仕掛けることにしました。

彼の作戦はこうです。

  1. 「カムヤマトイワレビコに従う」と言って近付きます。
  2. カムヤマトイワレビコの為に御殿を作ります。
  3. 御殿の中に、踏むと圧死する罠を作ります。
  4. カムヤマトイワレビコ、討ち取ったり!

オトウカシの寝返り

しかし、このことをオトウカシがカムヤマトイワレビコにチクリました。
エウカシとオトウカシの間には、信頼関係がなく、カムヤマトイワレビコに協力した方が徳だと思ったのでしょうか。

カムヤマトイワレビコは
「仕えるというなら、まずお前が先に入って、その様を見せよ」
と言って、エウカシを御殿の中に入らせました。

で、結果エウカシは自身が仕掛けた罠によって命を落とします。

罠のビジュアルがわからないのですが、マリオに出てくるドッスンみたいに、上から重い物が落ちてくるヤツかな?とか思ってます。

で、オトウカシの方ですが、今回の功によって猛田邑(たけだむら)を与えられ、猛田県主(たけだのあがたぬし)となったそうです。

以下Wikipediaより引用
県主(あがたぬし)は、律令制が導入される以前のヤマト王権の職種・姓(かばね)の一つである。

こうして、一行は道を進めていくことになりました。

では、今回はこのあたりで終えて、次回に続けたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。