人魚のミイラと石堂丸の物語について(和歌山)

人魚って聞くと、西洋のイメージが浮かぶ人が多いと思います。
童話の「人魚姫」だったり、ディズニーの「リトルマーメイド」とか。
ジブリの「崖の上のポニョ」は、童話の人魚姫をモチーフにして作られたとか。

ケルトの伝承にもマーマン(男の人魚たち)、マーメイド、ケルピー(水辺にすむ幻獣)、メロウなど、海の怪物や妖精・人魚にまつわる話が多く伝わっているようです。

そんな人魚ですが、日本にも人魚の伝説がありまして、今日はそんな人魚の伝説と「人魚のミイラ」について書きたいと思います。




日本における人魚伝説

日本における人魚に関する話ですが、全国各地に多数あります。

一部だけご紹介をすると、以下のものなどがあります。
西洋の人魚に比べると、華やかなイメージのものは少なくて、ちょっとおどろおどろしい雰囲気のものが多いですね。

  • 漁師の網に人魚がかかった(日本書紀)
  • 聖徳太子が近江国(今の滋賀県)で人魚に出会った
  • 八百比丘尼(人魚の肉を口にしてしまい、不老長寿になってしまう)の伝説
  • 妖怪「濡女」
  • 九州の妖怪「磯女」
  • 日本書紀で紹介されている人魚ですが、滋賀の蒲生川でとれたとありまして、滋賀県には「人魚塚」という人魚のお墓があります。

    人魚のミイラが奉納されている西光寺

    前述の「日本書紀」でとれたとされる蒲生川の人魚のミイラが、和歌山県にある、西光寺(和歌山県橋本市学文路)にあると聞いて、行ってきました。
    (南海高野線学文路駅から、徒歩で10分程度のところにあります。)

    お寺の中には人魚の像があり、「不老長寿 無病息災」と書いています。

    人魚のミイラが奉納されている建物は鍵がかかっていますが、声をかけるとすぐに開けてくださり、無料で中に入れてくれました。
    ※中は撮影禁止ということで撮っていません。

    中には人魚のミイラがあって、この写真のような外観でした。

    サイズが60センチくらいありまして、思っていたよりも大きかったです。

    このミイラは県有形民俗文化財に指定されていまして、学術的に本物と証明はされていませんが、当時の信仰を物語るものとしては貴重な資料とされています。

    その時にせっかく親切に対応をしてもらったので、お守りと「石童丸物語」という書籍を購入しました。
    この物語は有名らしいのですが、僕は知らなかったので、軽く紹介しておきますね。

    石童丸物語

    出家した父を探すため、石童丸は母とともに旅に出ます。
    道中に出会ったお坊さんから、父親らしき僧が高野山にいると聞いて、高野山に向かうことになります。
    しかし、高野山は女人禁制なので、母は麓の宿に残ることになりました。

    一人で高野山に登った石童丸は、等阿法師という僧に出会います。
    実はその等阿法師こそが、石童丸の父親だったのですが、彼は俗世と縁を切って出家した身ですので、自らを父と名乗ることはできず「その人は既に亡くなった」と石童丸に告げます。
    悲しみに暮れる石童丸でしたが、仕方なく高野山を下ります。

    しかし、山を下り母の待つハズの宿に着くと、長旅の無理がたたって母は急病で既に亡くなっていました。
    身寄りを亡くし、天涯孤独となった石童丸は再び高野山に登り、等阿法師の弟子となり修行をすることになりますが、二人は互いに親子の名乗りをすることなく一生を終えた。
    という、悲話で浄瑠璃や歌舞伎の演目として、有名らしいです。

    最後に

    ということで、人魚のミイラと石童丸物語についてご紹介をしました。
    調べると、こういう伝説上の生き物のミイラは日本各地に数点ありまして、龍のミイラや、鬼のミイラ、天狗のミイラなどもあるようです。
    (でも一般に公開されているものは少ない)

    実は別の日に天狗のミイラを見に行ったのですが、それはまた別の機会にご紹介しようと思います。




    では、最後までお読みいただきありがとうございました。