どうも、元山狐(もとやまきつね)です。
今回はトールが、巨人の国を旅して冒険する話を紹介したいと思います。
前回は女装して「トール子ちゃん」とかふざけて書いてましたが、今回は男気溢れるエピソードとなっています。
先にネタバレすると、このエピソードでトールは勝利を収めることはありませんが、その強さだけでなく、彼の持つ寛容さが個人的に好きなエピソードです。
巨人の国に出かけるトール
ある日、トールは巨人達の力量を見てやろうと思い、ロキと2人で巨人の国を旅することにしました。
しかし、トールは本当にロキと仲良しですね、この時点でロキはフェンリルら子供達を囚われたり、アースガルズから追い出されてしまった後なんですが。
そもそも子供に対して情を抱いていないってこともありえるとは思うんですが。
以前紹介した、魔法のヤギに乗って2人は出発。
巨人の国に入る手前で、トールとロキは一軒の農家を見つけました。
今晩の宿はここにしよう。
2人はそう決めました。
魔法のヤギについては以前のこの記事で紹介をしています。
北欧神話-7 トールについて
トールは農家をヤギをもてなすが・・・
農家に住む百姓はトールのような偉い神様をもてなす食事はとても準備できないと断ろうとしました(ここでロキのことは触れないのが地味にツボです。(笑))が、トールは
「食糧なら自分で持ってきたから大丈夫。」
と言って上がり込んでしまいました。
随分と勝手な野郎ですね(笑)
トールの食糧・・・。
もうだいたい予想は付くと思いますが、やはりヤギなんですね。
先程までトールとロキの為にせっせと車を引いていたヤギくん達をトールは百姓の目の前で解体しました。
また生き返るとは言え、痛みは感じるだろうし、よくヤギ達は逃げ出さないもんです。
トールはこのヤギを百姓の家族にも振る舞いました。
ただし、このヤギにも弱点がありまして、実は骨を傷付けられると蘇った時に治らないのです。
トールはそのことを百姓の家族達にそのことを告げて、みんなは骨は傷付けないようにしゃぶっていたのですが、この百姓の息子シャールヴィは骨の髄が大好物でして、我慢できず、骨の中の髄をしゃぶってしまいました。
そういえば、僕も昔ケンタッ◯ーフライドチキンを骨まで食べてしまう人でして、骨の髄が好きだったなぁ・・・。
ヤギに気付いたトールは激怒した
翌朝、出発しようとしたトールとロキ。
しかし、ヤギの一頭が足を引きずっていることに気付きました。
「あれだけ言ったのに、ヤギの骨を傷付けたヤツがいる!」
トールは激怒しました。
その姿に怯えたシャールヴィの両親はすっかり怯えてしまって、必死に謝りました。
すっかり怒っていたトールですが、怯えて必死に謝る農夫婦を見て、彼はとても気の毒に思ったらしく、シャールヴィとその妹レスクヴァをトールを従者にすることを条件に今回のことを水に流すことにしました。
そして、トール、ロキに新たな2人を加えた一行は巨人の国に向かうことになりました。
トールは寛容な神様だと思う
区切りがいいので、今回はここまでにしようと思いますが、今回登場したシャールヴィは只の人間なんですが、この後も登場して活躍します。(妹の方は読んだ書籍には再登場する雰囲気はありませんでした。)
しかし、トールのヤギは巨漢のトールを引かされるわ、食べられるわ、脚に障害ができた上に引く人数が倍になる・・・。っていう地獄みたいな状態が続いてますね。
・・・と前項の絵を見て思ってたんですが、参考書籍によると、脚に障害ができたヤギは置いて4人は徒歩で巨人の国に向かったようです。
ここでトールのした対応は、農家の一家を許し、今まで酷使していたかのように思っていたヤギにも気を使っていることになります。
ロキも、過去にはトールの妻であるシヴにイタズラ(自慢の髪を剃る)という重罪を犯した(その後に金のカツラを献上し、許されるのだが)のに、親しくしているし、トールは強いだけではなくて、心も広い「漢」ですね。
そんなトール兄貴の冒険は更に続きます。
このトールのウートガルズ遠征については、他のエピソードに比べて長めなので、今回含めて3回程度になるかなー。と思います。
では、最後までお読みいただきありがとうございました。