どうも、元山狐です。
前回、ヨセフとマリアの間に生まれたイエス。
※正確には二人の間というよりは、神に授けられた精霊によって身籠ったわけですが。
イエスが生まれた時に、天使が羊飼い達にそれを知らせ、イエスの誕生は瞬く間に人々に伝わりました。
様々な人々が彼を祝福しに訪れますが、「救いの主」が生まれたと聞くと、都合の悪い人も出てきます。
東方の三博士
彼らは占星術の学者です。
占星術と聞くと、占いというイメージがありますが、占星術は古代バビロニアの天体観測を起源としたもので、いろんな経過と多くの時間を重ね、コペルニクスの地動説(16世紀)が出たあたりから、天文学が派生しました。
今では科学の匂いがあまりしませんが、この当時は占星術は科学そのものだったかと思うので、東方の有名大教授ってとこでしょうか。
彼らは、当時この辺りを治めていたヘロデ王に
「ユダヤ人の王としてお生まれになったかた」
と尋ねて、イエスの生まれたベツレヘムに来たとあります。
その際、ヘロデ王はその子供を見つけたら知らせて欲しいと彼らに依頼をしますが、彼らはヘロデ王がイエスに害をなすことを夢で見た(天使に知らされた)ため、それを避けて帰りました。
彼らはイエスを見て拝み、乳香、没薬、黄金を贈り物としてささげた。とありまして、ここから3人だったとするのが定着したみたいです。
ヘロデ王
前述の「東方の三博士」にも登場した彼ですが、当時のユダヤ人たちの王です。
イエスの誕生は、彼にとって脅威に感じたらしく、ヘロデ王はイエスを殺そうとして、2歳以下の幼児を虐殺したと言われています。
ですが、それを知ったイエスの両親はエジプトに避難をして難を逃れました。
なんにせよ、あまり人徳のあった王とは言い難いですね。
彼の息子が以前書いた記事「サロメ」に登場するヘロデ王にあたります。(モデルになったと言う方が正確かな。)
ヨハネの洗礼
イエスは成長して、ヨセフ・マリアと暮らしていました。
12歳になると自分が救世主だと自覚していたらしく、神殿で学者達と肩を並べて会話していたそうです。
なんか可愛くないガキだなぁw
そんな彼は30歳くらいまで家業の大工を手伝って、穏やかな日々を送っていました。
そんなイエスの少し前に生まれた従兄弟のヨハネは洗礼者として活躍していました。
彼はいつか「自分より優れた人物がくる」と考えていて、イエスを見た瞬間にそれがイエスだと気付きいました。
イエスはヨハネに洗礼をお願いしますが、ヨハネは遠慮をして辞退しようとします。
しかし、イエスは食い下がり、どうしてもというので、ヨハネはイエスに洗礼を授けました。
その洗礼によって神の霊に満ちたイエスは修行に入ることになります。
一方、ヨハネは後に当時の領主ヘロデの結婚を非難したため、捕らえられ、最後には首をはねられて処刑されてまして、このエピソードが前述のオスカーワイルドの「サロメ」の下敷きになっています。
天使ガブリエルについて
前回、今回と名前が出た、天使ガブリエルについて軽く紹介しておきます。
旧約聖書の最終回にも登場したガブリエル。
大天使として、ミカエル、ラファエル、ウリエルとともに有名なガブリエルですが、一般的に両生具有とされている天使においてガブリエルは「女性」とされている説があります。
ダニエルの夢に現れ、マリアに告知し、イエスの誕生を人々に知らせるなど、彼女は「神のメッセンジャー」として活躍しているようで、少し脱線しますがジャンヌ・ダルクの前にも現れたとされています。
また「女性」とされる説の裏付け?というか関連するものとして、天から女性の子宮に授かった魂を9ヶ月の妊娠期間中、指導するとも言われています。
※ってことは毎日超忙しそうですねw
最後に
ということで、イエスの誕生後のエピソードの一部をまとめてみました。
ヨハネに関する美術作品は結構多くて、今回紹介したエピソードはかなり薄っぺらい部分になりますが、「サロメ」含め、彼に関する作品を見る時の補完に少しでもなれば嬉しいです。
次回もこの続きを書いてみようと思います。
では、最後までお読みいただきありがとうございました。