バナナ型神話について

どうも、元山狐です。

前回ギリシア神話に登場するプロメテウスという神について書きましたが、そのエピソードの中で「バナナ型神話」というキーワードが出ました。

このバナナ型神話というのは、結構いろんな神話に出てくる定番形式みたいなので、今回軽く紹介しておこうと思って記事にしてみました。




バナナ型神話とは

Wikipediaからの引用です。
バナナ型神話(バナナがたしんわ)とは、東南アジアやニューギニアを中心に各地に見られる、死や短命にまつわる起源神話である。

バナナと石、という選択肢の中からどちらか一つを選ぶ時に、食べられるバナナを選ぶことで人間が短命になってしまう。という形式の神話です。

必ずしもバナナと石である必要ではなく、バナナや石が他のアイテムとして登場する場合もバナナ型神話に分類されます。
すぐに腐るバナナをチョイスするところが、なんかセンスかんじません?

このブログで今まで紹介したバナナ神話?エピソード

今から振り返ると、今まで紹介してきたエピソードの中にも結構バナナ型神話に分類されるものがありました。

前回記事のプロメテウスの火のエピソード(骨と内臓・肉)

ギルガメッシュ叙事詩の若返りの植物のエピソード(植物と水浴び・休憩)

ギルガメシュ叙事詩-4 ギルガメシュと永遠の命

旧約聖書のエデンの園のエピソード(誘惑への拒否と善悪の実)

旧約聖書について-3 アダムとイブ

身近な古事記にもバナナ型神話が

古事記で、ニニギという天照大神の子孫にあたる神が日本を受け取りに降臨した際に、オオヤマツミという偉大な神が、コノハナノサクヤヒメ(とても美しい)とイワナガヒメ(醜い)を妻として送った時に、ニニギは醜いイワナガヒメを拒否してオオヤマツミに返しました。

実はコノハナノサクヤヒメは繁栄を象徴し、イワナガヒメは永遠の命を象徴する意味合いだったのですが、イワナガヒメを拒否したことで、以降の子孫(=天皇)は短命になってしまう。
というエピソードがあります。

これもバナナ=コノハナサクヤヒメで、石=イワナガヒメと置き換えられますよね。

他有名なバナナ型神話

他にも僕があまり詳しくないだけで、バナナ型神話に分類される話があります。

ここでは詳細を書きませんが、他には

  • スラウェシ島のアルフール族の神話
  • 宮古島の伝承
  • 台湾セデック族の神話

といったものがあるみたいです。

一見美味しそうな方を選択することで、痛い目に合うと拡大解釈すると、舌切り雀とか、金の斧銀の斧なんかもバナナ型神話(って神話じゃないけど)の形式に則ってるんじゃないでしょうか?

最後に

かなり簡素な記事になりましたが、日本神話は結構他の神話との共通というか、類似する部分があって、いろんな文化に影響を受けながら作られた気がします。

そのあたりの類似点を探しながら、一見遠いように思える地域とも、間接的ながらに文化交流があったとか妄想するのも神話の1つの楽しみ方なのではないでしょうか。

では、最後までお読みいただきありがとうございました。