先日『八咫烏神社に行ってきました。(奈良県)』という記事を投稿しました。
その記事の中で、「ギリシア神話にはコローニスという娘とカラスが登場する物語がある。」といったようなことを書きました。
長らくギリシア神話からは離れていたけど、久々にギリシア神話関連の記事を書いてみます。
コローニスの物語
テッサリア王の娘コローニス
昔々、ギリシャのテッサリア王には、コローニスという美しい娘がいました。
コローニスはとても美しく、オリュンポス12神の太陽神アポロンはメロメロになりました。
太陽神アポロンと愛し合う
2人は愛し合って、コローニスは子供を授かりました。
アポロンは愛するコローニスに、使い(というより連絡係?)として白いカラスを送りました。
しかし、幸せは続かなかった
しかし、コローニスにはイスキュスという愛人がいました。
そして、ある日カラスは見てしまったのです!
コローニスとイスキュスが密会している現場を。
コローニスはイスキュスのバトントワリングにメロメロです。
やっぱ器用な男の子ってモテるからね。
愛から憎悪へ
カラスはこのことをアポロンに報告しました。
激怒したアポロンは!
コローニスに向かって矢を放った!
こうかはばつぐんだ!
・・・こうして、コローニスは息絶えたのですが、その間際に
「お腹にいる赤ちゃんを産んでから死にたかった・・・。」と残しました。
赤ん坊は救出された
冷静になって、悔やんだアポロンは、コローニスのお腹から赤ん坊を取り出して、ケンタウロスのケイロンに育てさせました。
ケイロンは英雄ヘラクレスの武術と馬術の師匠でもあった、偉大な人物です。
ケイロンは医学にも長けており、育てられたその子は、アスクレーピオスと名付けられて後に「医神」として信仰されることになります。
アスクレーピオスは杖を持った姿で描かれることが多いのですが、世界保健機関(WHO)の旗にかかれている、中央の杖はアスクレーピオスの杖ですね。
アポロン神はダプネとのエピソードといい、恋愛運には恵まれません。
喪に服すカラス
そして、カラスはその時からコローニスの喪に服することになり黒になりました。
・・・という自主的に黒になった説もあれば、アポロンからの逆恨みで「お前はずっと喪に服してろ!!」と言われたからという説もあります。
後者だったら、かなり理不尽ですね・・・。