ギリシア神話-32 英雄ヘラクレスと10の難業(6)

どうも、元山狐です。

今回もヘラクレスと10の難業について書いていきます。

前回脳筋キャラと思わせて、実はトンチ者!?と思わせましたが、やはり脳筋キャラだったヘラクレス。
ヘンな欲を出したばかりに、難業達成も認められず、報酬ももらえず、誰も幸せにならない内容でした。

エウリュステウスも変化球な難業には興ざめしたのか、今回はとても正統派っぽい命令を出すことにしたようです。




一番まともな任務(かもしれない)

※根拠のない僕の妄想を含む項です。

今までの任務はヘラクレスが命を落とす危険性が高かったものだったり、陥れる為だったり、精神的苦痛を狙ったっぽい(って勝手に僕が思い込んでるかもです。)難業でした。

ライオンといい、ヒュドラといい、鹿の生け捕り、猪の生け捕り、家畜小屋の掃除・・・民に甚大な被害があったとは考え難くて、ヘラクレスの命や嫌がらせが一番の目的だと思えるんですが、
今回の任務はステュムパリデスの鳥退治。
しかも相手は無数です。

人を襲ったり、田畑に毒性の排泄物を撒き散らすなどの被害を出している。
ってことで、なんか今でいうところの害獣退治みたいじゃない?とか。
なんとなく公的な機関の活動っぽいな。とか思いまして。

あくまで個人的感想なんですが、この後の難業も含めて最も民のメリットとなる任務だと思ってます。

化物単体がおこす被害よりも、無数の鳥がおこす被害の方が遥かに深刻だと思うんです。

そう考えると、エウリュステウスが最も王としてまともな回かも知れません。

というか、もともとエウリュステウスもヘラによって無理やり早く、未熟な状態で産まれた人間です。
本来は、英雄ペルセウスの子孫に相応しい人格だったのかもしれません。

そう考えると、エウリュステウスもヘラの犠牲者の一人だったのかな?
いや、もっと遡るとゼウスの色欲の犠牲者と言った方が正しいのかな?

このエピソードは、書いていてなんとなくそう思いました。

とは言え、ただの鳥ではない

しかし、難業というだけあって、相手もただの鳥ではありません。

今回の鳥は、
口ばし、爪、羽が青銅でできている
鳥だそうで、かつて軍神アレスのペットだったそうです。

そういえば、アレスを紹介した記事で
「ヘラクレスに半殺しにされた」と書きましたが、ヘラクレスとは悪い意味で縁があるんでしょう。

ギリシヤ神話-15アプロディテ、ヘパイストス、アレスについて

アレスとヘラクレスのエピソードですが、10の難業を書き終えた後で、ヘラクレスの他のエピソードをまとめて1つか2つの記事で軽く書く予定なので、その中でもう少し詳しく調べて紹介するかも知れません。
※この記事を書いている時点ではどんな話かわかってませんし笑

ヘラクレスの作戦

今回も一筋縄ではいかないな。
と思ったのか、ヘラクレスは作戦をたてました。

まず、鳥たちは深い沼地に住んでいて、近付くことが困難でした。
そこでヘラクレスは鳥達を起こし、飛び立たせる為にアテナとヘパイストスから巨大な真鍮でできた銅鑼を借りることにしました。

そして、沼の淵に立ち、銅鑼を鳴らしました。

※こんな中華風なデザインではないと思うw

作戦どおり鳥達は驚いて飛び立ったので、ヘラクレスは得意の弓で、鳥達を射抜き退治しました。

数が無数と書いたので、全滅とはいかなかったようですが、逃げ残った鳥達は二度とギリシアには戻ってこなかったそうです。

めでたし、めでたし。

(妄想話)アテナとヘパイストスの関係について

※この項は脱線した妄想話なので飛ばしてもらっても結構です。

このエピソードを調べる中で、
「アテナとヘパイストスが、ヘラクレスに銅鑼を貸し与えた。」
という表現をかなり見かけました。

以前ヘパイストスのことを紹介した時に、
「ヘパイストスがアテナに欲情して、アテナにボコボコにされるが、執念の末ナニをアテナにぶっかけて、子が生まれアテナが育てた」
みたいなことを書きました。

ギリシヤ神話-15アプロディテ、ヘパイストス、アレスについて

この話がいつ起こったか。
にもよるんだけど、この時の子供エリクトニウスはアテナの王になったらしく、下半身が蛇と記事では書いてましたが、足が不自由で、その代わり戦車にのって成果を挙げたとも言われていて、「ぎょしゃ座」になったとされています。

そのあたりの情報から、時期的には同時期か、この出来事よりも前だと思うんだけど・・・イマイチ自信がないなぁ。

今回は仮にヘラクレスの難業の前だったとして、書き進めます。

アテナは英雄達に好意的で、ペルセウスの時にも支援するシーンがありました、なのでヘラクレスへも同様の行動をとったと思うんです。

つまり、アテナがヘパイストスから銅鑼を借りてきてヘラクレスに与えた。という流れだと思うんです。
※ヘラクレスとヘパイストスに交流があったとイメージし辛いですし。

その為には、こういうことがあった後にヘパイストスに会うってことになると思うんですが、どんなカンジだったんだろうなぁ。とか思います。

僕的には険悪なムードだったと思うんだけど、戦いの神であるアテナなので、武器を作るのに長けたヘパイストスと絶縁するのは難しいと思うし、意外にその辺りは割り切っていたのかなぁ?とか。
または従者などを通じてやり取りしたのかなぁ?とか。

それとも、ヘパイストスが作った銅鑼を元々アテナが持っていて、ヘラクレスに貸し与えたってこともあり得るか?

とか、そんなことを思いながら、書いていました。

最後に

記事を書き終えてみると、妄想脱線の割合がメインみたいになってますね・・・。

まぁギリシア神話に関しては、書籍やWeb上でかなりの情報がありますので、このブログでは別に正しいことを書かなくて、パーソナリティな妄想的なものが含まれていてもいいのかな。とか個人的には思ってるので、しばらくはこういうスタイルで書いていきたいと思います。

10の難業は全部で12エピソードあると書きました。
それで行くと、今回でやっと半分です。

その後に、他のヘラクレスのエピソードを書くので、ヘラクレス関連であと10回近く記事を書くことになると思います。

その後に他の英雄、トロイア戦争・・・って考えると、先はまだかなり長そうですね。

まぁあんまり同じテーマで書き続けると飽きも来そうなので、他のテーマ挟みつつ書いていきたいと思います。

では、最後までお読みいただきありがとうございました。