ギリシア神話-6 ティタノマキア

今回もギリシア神話の物語を進めていきます。




成長したゼウス

前回、ガイアとレアの謀らいで無事クレタ島で生まれたゼウス。
彼はニンフ(精霊や妖精に近い存在で、神とは違い不死ではないが長寿)によって、ディクテオン洞窟でクロノスに気付かれないように育てられました。

そして立派に成長したゼウス。
兄弟を助け出して、父クロノスを倒すことを決心します。

兄弟救出作戦

ゼウスの兄弟救出作戦はこうです。

「嘔吐薬を飲ませて、兄弟を吐き出させる」
・・・10年以上は経っているだろうし、普通に考えたらとっくに消化してるよ!と思うんですが、神は不死という設定があるので、セーフです。

そして、作戦を結構したゼウス。
作戦は成功し、兄弟たちはクロノスから吐き出され、無事救出されます。

ティタノマキア勃発

ゼウスと助け出された兄弟たちは、オリュンポス山を拠点にしました。
そこから彼らは「オリュンポス神族」と呼ばれるようになります。

そして、当然といえば当然なんですが、兄弟たちはクロノスを恨んでいました。
父への復讐と、全宇宙(世界)の支配権をかけて、ゼウスらはクロノスらティタン神族に戦いを挑みました。

これが大きな戦争となり「ティタノマキア」と呼ばれています。

戦いは壮絶を極め、10年以上続きましたが、それでも決着は付きませんでした。

ティタノマキア決着

オリュンポス神族とティタン神族の争いは膠着状態が続いていました。

そんな中、クロノスの母であり、ゼウスの祖母にあたる大地神のガイアはゼウスに助言をしました。

それはかつて、夫ウラノスとの間にできたものの、醜さゆえにタルタロスに幽閉された、
3人のキュプロプス
3人のヘカトンケイル
を開放し、味方につけるというものでした。

※キュプロプスとヘカトンケイルについては、この関連記事も併せてお読み下さい。

ギリシヤ神話-3 ティタン神族、幽閉された巨人族

それから考えると、クロノスが神々の王として君臨した後も、幽閉したままだったんでしょう。

そして、助言どおりキュプロプスとヘカトンケイルを開放したゼウス。
キュプロプスはその御礼にゼウスとポセイドン、ハデスに強大な武器を授けました。
(この武器については、オリュンポス神族の紹介とあわせて、次回以降の記事で紹介しようと思います。)

さらに100の腕、50の頭をもつヘカトンケイルは戦いに加勢し、強大な戦力となりました。

そしてついに戦いは終結!
オリュンポス神族の勝利です。

そして、敗北したクロノスらティタン神族らはタルタロスに幽閉されました。

ちなみにその門番をしたのは、皮肉にもヘカトンケイルでした。
ちょっと皮肉ですよね。

最後に

こうして、全宇宙と世界の支配権はゼウスらオリュンポス神族にうつりました。

その後、オリュンポス神族の支配を脅かす事件・戦争もあるのですが、今回はあらすじをご紹介したので、次回からオリュンポスの主たる神々と、キュプロプスに与えられた武器のことを紹介した後に、続きを書いていきたいと思います。

では、最後までお読みいただきありがとうございました。