旧約聖書-9 出エジプト

どうも、元山狐です。

今回も旧約聖書について書いていきます。

前回は、ヨハネらが中心になって、舞台がイスラエルからエジプトに移りました。

今回は、その数百年後の話です。




対立する種族

時はすぎ、エジプトの地でイスラエル人達は増えました。

そうなると、先住民であるエジプト人達は警戒しました。
「いずれ、この民達にエジプトは奪われてしまうのではないか。」

そう考えたエジプト人達は、イスラエルの人々に重労働を強制したり、男児を殺すなど非人道的な策によってイスラエル人の力を抑えるようにしました。

話それますが、よくこのイラストのように、重労働のクルクル回すやつイラストを見かけますが、いったい何をやってるんだろう?とか気になりませんか?
特に意味はないけど、ただ苦しめる為だけに回させているとかだったら、かなりの精神苦痛を与えられそうですよねw

モーセの誕生

前述のような、イスラエル人達にとっては決して良くない状況の時に、今回の話の中心となるモーセは産まれました。

彼の母は、彼をエジプト人に殺されることを恐れて、ヨルダン川の茂みに赤ん坊を捨てました。

そして、その時たまたま水浴びをしていた王女に拾われて、育てられることになります。

成長し、神の啓示を受けるモーセ

青年になったモーセは、ある日イスラエル人を虐待するエジプト人を殺してしまいます。

当然重罪なので、彼は仕方なく逃亡しました。

逃亡先で、彼は神の啓示を受けました。
「イスラエルの民達をカナンの地に戻しなさい」

こうして、エジプトに戻ったモーセは、ファラオに謁見しで、イスラエルの民を解放するように訴えます。

しかし、重要な労働力である民を手放すことになるので、ファラオは拒否します。

イスラエルの民を解放することが、神の意思であることを示そうと、モーセはイナゴの大発生をはじめ、10の災いをエジプトにもたらします。

モーセの訴えを聞き入れたファラオ、だが・・・

それを受けてファラオはモーセの訴えを聞き入れました。

つまり、ゴリ押しで、相手に頷かせましたw

しかし、労働力を諦めきれない、ファラオ。

多くの人々を引き連れて、エジプトを後にするモーセ達の後ろを、大軍を率いて追います。

いよいよ、陸地の果てに追い込まれたモーセ達。

そこで、あの有名なシーンです。

パッカーん!!
海が割れる、このイラストのヤツです。

割れた海の道を進むモーセ達。

後方からそれを眺めるエジプト軍。
ですが、すぐにモーセ達を追うことにします。

しかし、モーセらが向こう側の陸地に着いた時!
割れていた海は再び閉じます。

当然それに巻き込まれた、エジプト軍は全滅してしまいました。

こうして、モーセ達はエジプトを脱出することができました。

エジプトについて

このエピソードにおいて、エジプトの扱いがあまり良くない、というか矮小な悪いものとして扱われているな。って印象を受けました。
旧約聖書は、ユダヤ人によって書かれたものなので、ある程度の偏りがあると思うんですが、まぁそれはさておき、数点疑問が湧いて調べたことを書いてみます。

この当時のエジプトの信仰は?

現在のエジプトは9割がイスラム教です。
イスラム教は旧約聖書、新約聖書、コーランを聖書として扱っているので、彼らもこの物語を受け入れていると思うんですが、やっぱりここの部分は複雑な気持ちなのかな?

エジプトでは前14世紀アメンホテプ4世が起こした「宗教改革」によって多神教から一神教になっています。

その後のラムセス2世の頃にはまた多神教に戻るのですが、その後(ってかなりの年数だけど)はローマの属州になり、キリスト教が普及し、更にその後はイスラム帝国に征服されてイスラム化しています。

こう書くと思ったんですが、ローマ帝国以来ずっと情勢が安定してなかったんですね。

まぁいずれにせよ、今回紹介した出来事はラムセス2世の頃と言われてまして、この時点ではエジプトは多神教だったハズです。

神からすれば、自分(唯一の神)を信じない者は十戒を破る者だし、無慈悲な扱いでもよかったんでしょうかね。

イスラエルの民が課された重労働とは?

先程、時代的にはラムセス2世の頃と書きました。
ラムセス2世は建築王の異名を持つほど、建築や設計に深い知識を持っていて、アブ・シンベル神殿はじめ沢山の建築物を作りました。

なので、建築の関係もあり仕事は掃いて捨てるほどあったんでしょう。

ちなみに、エジプトで重労働といえば「ピラミッド」が思い浮かぶかと思います。

なんとなく奴隷に鞭を打って、石を運ばせて作った・・・というイメージが強いかもしれませんが、国内の経済を活性化させるための一種の公共事業のようなものだった。とも聞いたことがあります。

また、ラムセス2世は建築意外にも偉大な王として語り継がれてまして、世界最古の平和条約を成功させた王として有名ですし、モーセの親友だったという説もあります。
一方で、モーセが解放を訴えた王と同一視する説もあります。

なんとなく、そんなに悪い人ではなかった気もするし、旧約聖書もエジプトの言い伝えも、それぞれが偏った伝え方になっているとは思うので、なんともいえませんね。

最後に

今回の記事書いてて、エジプト神話も面白ろそうだなぁ。とか思いました。

エジプトって古代の歴史もネタがたくさんあるし、ブログの題材としても魅力的に見えるんですよ。

あ、そういえば去年「京都文化博物館 国立カイロ博物館所蔵 「黄金のファラオと大ピラミッド展」」ってのに行ってました。
家族で行ったので、あんまり詳しいメモとってないけど、これも記事におこしたいですね。

今回で、旧約聖書も折り返し地点くらいまで来た?と思います。

一通り終わったら、今までのまとめというか、「まとめのまとめ」的な記事を挟んだ方がいいのかな?とか思うんですが、そういえば、ケルト神話ではそういう記事を書いてませんでしたw

近々、ケルト神話のまとめ的な記事も書いてみたいと思います。

では、最後までお読みいただきありがとうございました。