あけましておめでとうございます!元山狐です。
本年もよろしくお願いいたします。
さて、昨年書いた「旧約聖書」シリーズに続いて、今回から「新約聖書」について書いていきます。
「旧約聖書」シリーズの初回にも書いたのですが、この「新約聖書」は世界三大宗教と呼ばれる、「ユダヤ教」「キリスト教」「イスラム教」の中で「キリスト教」と「イスラム教」では聖書とされているものの、「ユダヤ教」では聖書として扱われていません。
個人的には旧約聖書に比べてちょっと地味だな・・・。とか思ってしまっているのですが、海外の絵画で新約聖書のシーンが題材になっていることも多いので、新約聖書を軽く知っておくと、美術展に行く時により楽しめるのでは?と思って書いてみることにしました。
それに、まとめていく中でリンク?脱線?して面白い知識も手に入るかもしれませんし。
では、早速書いていきたいと思います。
処女マリアがイエスを身ごもる
ここの部分は結構有名な話なので、知っている方も多いと思います。
パレスチナ北部のガリラヤ地方にマリアという女性がいました。
彼女は大工のヨセフという男性と婚約をしていました。
ある日そんなマリアの目の前に、大天使ガブリエルが現れてこういいます。
ガブリエル
「おめでとうございます!今回アナタは神からの恵みに当選しました!」
マリア
「ハァ?今時そんな詐欺に引っかかるヤツとかいねぇしww」
ガブリエル
「え、ちょっwまっw
なんせ、あなたは神からの恵みで子を授かりました。彼をイエスと名付けてください。」
マリア
「ちょっ、マジイミフw 私処女なんですけどww マジありえないんですけどwww」
ガブリエル
「おい、女!私は大天使だぞ!口の利き方に気をつけたまえ!!
とにかくあなたの体には精霊が宿っています。妊娠はその精霊の力によるもの
その子供は後に神の子として呼ばれるでしょう。」
といったやりとりがあったわけではありませんw
※実際、信心深かった彼女は、ガブリエルの告知を大変喜びました。
しかし、婚約者のヨセフは違い、彼女と縁を切ろうと考えました。
一度も肉体関係を持ったことがない彼女が妊娠したら・・・と考えると、まぁ自然な感情だろうなぁ。
しかし、ヨセフの夢に天使が現れて、マリアの妊娠は神に選ばれて、授かった精霊の力によるものだから。という説明をしました。
目を覚ましたヨセフは、それを理解してマリアと結婚しました。
馬小屋にてイエス誕生!
この時代のガリラヤ地方は、ローマ帝国の統治下でした。
ローマ皇帝は領土に人口登録を命じていまして、戸籍登録みたいなもんでしょうか。
領民は登録をするために、それぞれの出身地に戻る必要がありました。
マリアとヨセフは出身地のユダヤ地方のベツレヘムに向かいましたが、道中で産気付いてしまいます。
さらにタイミング悪く、町の宿屋はどこも満室。
結局安静にできる場所が馬小屋しかなくて、そこでマリアは出産することになります。
そして、ガブリエルの指示どおり「イエス」と名付けました。
この時、天使が羊の群れの番をしているユダヤ人達に「救い主が生まれた」と知らせました。
彼らは急いで、ベツレヘムに向かいイエスを確認すると、
「天使の話したことは本当だった!」と喜び、神を賛美しました。
そして、その噂は瞬く間に遠方まで広がり、イエスにドラマチックな運命が訪れることになるのです。
最後に
今回の話は結構有名な話なので、知っていた人も多かったと思います。
ところで、神秘的な存在によって子を授かるって場面を書いていて、以前やっていた「ケルト神話」シリーズの、英雄クー・フーリンの誕生にちょっと似ているなぁと思いました。
若干内容は違うのですが、デヒテラという女性が、光の神ルーの子を身ごもり、生まれたのがクー・フーリンなのです。
もともと、ケルト神話は口伝によって伝わっていたのですが、後にローマ帝国(キリスト教)に支配され、ローマ人やギリシア人によって文書になって残りました。
このあたりは、ちょっと編纂されているような気がします。
あと、「馬小屋で生まれた」ってシチュエーションも聖徳太子のエピソードと似てますよね。
「時間をかけて、ヨーロッパから日本にイエスの伝説が伝わって、拝借された」とか考えると、なんかワクワクしませんか。
結局調べたら、特に関連性はなさそうなんですが、というか聖徳太子ってそもそも実在が疑わしいとされている人なんですけどね。
あと、最後に。
今回「ガブリエル」という天使の名前が出ました。
彼は実は「旧約聖書」にも登場しています。
「旧約聖書-15」で「ダニエル少年の夢」という項がありますが、彼の夢に現れて「救世主の出現」を告げたのが、このガブリエルだと言われていまして、神の言葉を預言者達に伝える役を担っているようです。
今後、ちょくちょくソロモン王に使役されていたと言われる悪魔についても記事にしていきたいのですが、天使もとりあげていきたいですね。
では、最後までお読みいただきありがとうございました。