四天王について



最近インド神話とか、仏教神話の本も何冊か読んでいるんだけど、体系的に理解するのはかなり難しそうだな・・・と、思っています。
仏教神話に登場する、天部に興味が出ていて、インド神話とごっちゃな内容になるかも知れませんが、思いついたもの、目についたものを調べ、記事したいと思います。今回は四天王について書いてみたいと思います。

仏教の世界観 忉利天(とうりてん)と四大王衆天(しだいおうしゅうてん)について

四天王須弥山(しゅみせん)という山の中腹、四大王衆天(しだいおうしゅうてん)に住み、仏法僧を守護する四神です。
四天王は須弥山の頂上の忉利天(とうりてん)にいる帝釈天(インド神話で言うところのインドラ)に仕えています。

・・・ということで、四天王のことを知る前に、軽く仏教の世界観も知っておく必要があります。
が、仏教の世界観というのもとてつもなく、壮大なテーマなので、今回は関連しそうな部分だけを調べてみました。

仏教には「六道」という世界があります。
「六道輪廻」という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。
六道は、迷いや苦しみのある世界で、死後はまた別の世界(XX道)に輪廻転生するといった具合です。
この六道輪廻から解放されることを、解脱(げだつ)といいまして、仏教で修行を積んでいる方々は、悟り得て、解脱すること。(=涅槃に到達すること)を目標としています。

六道は以下のような構成で、上から位が高いことになっています。

  1. 天道
  2. 人間道
  3. 修羅道
  4. 畜生道
  5. 餓鬼道
  6. 地獄道

そして、天道の中でも更に細分化されていて、たくさんの世界(天)があります。
そのうち、人間界に近い天道の最下層から6つの天は六欲天(ろくよくてん)といいます。
その六欲天のうちの一つ、最下層に四天王が住む四大王衆天があって、その一つ上の層が忉利天だと僕は解釈しています。

帝釈天=インドラについては、書き始めると長くなりそうなので、別の記事として調べてから書いてみたいと思います。

四天王について

四天王のメンツはその名のとおり、4人で構成されています。

持国天(じこくてん)


東を守る守護者です。
梵名は「ドゥリタラーシュトラ」といい「国を支える者」という意味を持っています。
様々な姿の表現があるらしいのですが、基本的にはこの持国天を含めた四天王は甲冑を身に着けた武将風の姿の仏像が多いです。
持ち物にはそれぞれ特徴があって、持国天の場合は刀が持ち物になっていることが多いようです。

広目天(こうもくてん)


続いては西の守護者広目天です。
梵名は「ヴィルーパークシャ」といい「種々の眼をした者」という意味ですが、「尋常でない眼、特殊な力を持った眼」さらに千里眼と拡大解釈され、広目と訳されました。
持ち物は、筆と巻物を持つことが多いようです。

増長天(ぞうちょうてん)


次は南の守護者増長天です。
梵名は「ヴィルーダカ」といい「成長、増大した者」という意味です。
持ち物は鉾(ほこ)を持つことが多いようです。

多聞天(たもんてん)


最後は北の守護者多聞天です。
お釈迦様の教えを一番多く聞いたという逸話から多聞天と呼ばれるようになったという説も。
梵名は「ヴァイシュラヴァナ」といい「神の息子」という意味です。

この多聞天は毘沙門天という別の名を持ちます。
毘沙門天としては、七福神の一柱としても数えられていて、更には十二天というグループにも入っています。
さらには独尊として祀られることもあり、ソロ活動もしていて、複数のグループも掛け持ちする、売れっ子的な存在のようです。

別名を持ち、、四天王の中でも特別枠のような印象がありますが、実際に四天王の中では最も強くリーダー的な存在として解釈されることが多いようです。

前項で書いた、「須弥山の中腹には四大王が、山頂にはインドラが」をイメージにすると・・・

こんなカンジ・・・というのは安易か?

四天王の眷属「八部鬼衆(はちぶきしゅう)」

四天王には八部鬼衆(はちぶきしゅう)という鬼神が使えています。
八部というだけって、八種族がその名前を連ねています。

四天王一人につき、2種族が配置されていますが、今回の記事は四天王がメインなので、八部鬼衆については名前を挙げるだけに留めておきます。

名前 ヨミガナ 主となる四天王
乾闥婆 ケンダツバ 持国天
毘舎闍 ビシャジャ 持国天
那伽 ナーガ 広目天
富單那 フタンナ 広目天
鳩槃荼 クバンダ 増長天
薜茘多 ヘイレイタ 増長天
夜叉 ヤシャ 多聞天
羅刹 ラセツ 多聞天

ここでは一覧で紹介するにとどめますが、八部鬼衆も別記事として取り扱いたいですね。
あと、個人的には「十二神将」なんかも気になってるんですよね。

四天王の仏像があるお寺

せっかく記事にしたんだから、四天王の仏像も見ておきたいなー。と思って調べたら、奈良の法隆寺にあるという情報を得ました。
他にも東大寺や、大阪の四天王寺にもあります。
四天王は仏教の守護神としては、メジャーなので、探せばたくさんありそうですね。

今回はバイクのツーリングも兼ねて、法隆寺に行くことにしました。

法隆寺は、学生の頃に行ったのが最後だったかな。
確か拝観料が高かったイメージがあって、目的なく行くのもどうかなー。と思ってたんですよ。
大阪から近いし、今回は四天王像を見たいという目的もあり、なんとなく天理スタミナラーメンが食べたくなったのと。
で、実際に行ってきましたが、これは別の記事でまた書きたいと思います。

まぁ、こんなカンジで、何となく気になった仏教の仏や神について、調べてはまたちょくちょく記事にしていきたいと思います。

では、最後までお読みいただきありがとうございました。