どうも、元山狐です。
先日ザ・フライを見たって記事を書きました。
その後、なんとなく「蝿の王」って小説を読みました。
この本はウィリアム・ゴールディングの作品で、「15少年漂流記」に影響を受けて描かれた作品です。
「15少年漂流記」に比べると、話が全体的にダークで結構主要な人物なんかも死んでしまったり、ショッキングな描写が多かったカンジ。
(実は15少年漂流記は今まで読んだことがなくて、アニメかなんかで見た記憶があったんですが、今回機会に「蝿の王」の後に読んでみました。)
そして、現在蝿強化期間中(笑)ってことで、悪魔で蝿の王といえば。
ということで、今回は魔王「ベルゼブブ」を取り上げたいと思います。
とても馴染みの深い悪魔
この悪魔の名前、以前紹介したヴィネに比べて、知ってる人の方が多いくらい、メジャーな悪魔ですよね。
※他の悪魔たちもこのリンク先の一覧で記事にしているので、よかったら見て下さい。
ゲームでは魔王として、敵方のボスキャラとして登場したりします。
漫画、アニメでベルゼブブというと「鬼灯の冷徹」「よんでますよ、アゼザルさん」などの比較的最近の作品でも出てますが、「悪魔くん」「ゲゲゲの鬼太郎」など、歴史のある作品にも登場し、日本人には結構馴染みのある悪魔だと思ってます。
その正体は様々な説がある
以前書いた「サタン」もかなり説が多くて、結局よくわからん。という話でした。
このベルゼブブも古くからの悪魔で、諸説あり、結局どうなのかよくわかりません。
異教の神からの転落説
以前ご紹介したバアルって悪魔がいます。
実はベルゼブブはバアルと同一視されていて、バアルが陥れられたものという見方があるようです。
僕はこっちの説がしっくりくるので、こちらを基準に記事を書きたいと思ってます。
天使からの堕天説
一方天使から堕天した。
って説もあります。
元は熾天使ということで、有名なミカエルらと同じく、最上位の天使で、天界の戦争においてはルシファーの側近として戦ったとか。
ちなみに、実はこのベルゼブブ、サタンとも同一視されることもあるので、サタンも元は神の側近だったもんですから、その影響でこの説があるんじゃないかな。と思ってます。
いずれにせよ、サタンに次ぐ権力者で、実力ではサタンを凌ぐとか言われているので、強大な魔王であることには変わりなさそうです。
ソロモン72柱でのベルゼブブ
実際ソロモン72柱にその名前はありませんが、先程のバアルと同一視説でいくと、序列1番の王ということになると思います。
ソロモン王との絡みもありまして、ベルゼブブはソロモンに呼び出され、他の悪魔を呼び出さされたり、エルサレムに神殿を作るのにこき使われたそうです。
七つの大罪でのベルゼブブ
ベルゼブブは七つの大罪の「暴食」に関連付けられているみたいです。
有名な話ですが、鋼の錬金術師(通称ハガレン)に出てくる敵方勢力ホムンクルスは、七つの大罪をモチーフにしています。
暴食はグラトニーにあたるのですが、知性の低さといい、自分的にちょっと納得してないんだけど、まぁ本題から外れそうなのでいいや。
ちなみに以前紹介した「サタン」は「憤怒」にあたるようです。
これ、ちなみにハガレンに置き換えると大総統になるので、こっちは納得。
容姿について
イメージとしては巨大なハエって印象が強いですが、文献によっては高貴な王のような姿で描かれていたりして、変幻自在のように思います。
まぁ、でもやっぱデカイハエ!ってイメージが強いですよね。
その能力
Wikipediaによると
ベルゼブブは神託をもたらす悪魔と言われ、また、作物を荒らすハエの害から人間を救う力も持っている。この悪魔を怒らせると炎を吐き、狼のように吼えるとされる。
ハエの害から人間を救う力も持っている。
これってハエを従えることができるのかな?とか思います。
これって凄いことで、疫病を流行らそうと思えば自由自在ってことですよね。
以前読んだ「ゾンビ大辞典 VSゾンビ生存マニュアル」にも、「最も恐ろしいウイルスの媒介者はハエ」的なことを書きていたし、以前に「伝染病株式会社」ってゲームやったんですが、伝染経路で「蝿」ってなかったような?あったらヌルゲーになるかな?
また、作物をハエの害から守る。ってことは豊穣の神としての一面を感じさせます。
実はバアルも豊穣の神として崇められていたので、よりベルゼブブとバアルの同一視説に一票。ってカンジかな。
人間を誘惑し、唆す
人間に悪魔を信仰させて、聖職者の性欲を刺激し、争いをそそのかし、嫉妬心を生み出す。
と参考書籍にはありました。
これは・・・能力というか、悪魔として一番正しい行いなんじゃないの?
つまり、仕事に対して誠実である。という能力・・・というよりは性格か。
人間との交流も積極的なベルゼブブさん
前述のソロモン王以外にも、ベルゼブブはイエス・キリストとも関わりがあります。
イエスが悪魔を追い払うという奇跡を起こした時、ファリサイ派の人々は逆にイエスがベルゼブブに取り憑かれている!
と疑ったそうです。
「ファッ!?」
あらぬ疑いをかけられるベルゼブブさん。
しかし、イエスは
「どうしてサタンがサタンを追い出せよう。」
と、反論します。
※ここでいうサタンは固有名詞ではなくて、「敵対するもの=悪魔」という括りだと思います。
「ホッ・・・」
一安心するベルゼブブさん。
他、ベルゼブブがイエスを冥府に閉じ込めようとするが、結局失敗するという逸話もあります。
(なんか、今のところイマイチ武勇伝がなくて負けや失敗ばかりだなぁ・・・。)
また、時が経ち、12世紀の聖人フランチェスコはベルゼブブと戦ったと言われていたり、16世紀にフランスでベルゼブブと見られる悪魔憑き事件があったり、20世紀以降もこういった事件が報告されているようです。
それらも未遂に終わってるようなので、いつかの成功を夢見て努力する、悪魔の鏡とも言える不屈の精神の持ち主なのかも知れません。
最後に
こうやって書いてみると、姿とはかけ離れ、意外と正統派な悪魔ってカンジですね。
いや、悪魔の正統派ってなんだよ。って話なんですが。
なんかね、そんな気がしたんです。
能力に関しては、普段使いに便利とは言えませんが、その能力は強大でとても恐ろしいものだと思いました。(小並)
と、いうことで強大な魔王ベルゼブブについて書いてみました。
では、最後までお読みいただきありがとうございました。