今回も、オリュンポス神族の神々の紹介をします。
クロノスとレアからは、3男神、3女神の6神が生まれました。
前回までは、ゼウス・ポセイドン・ハデスの男神をそれぞれ1記事で紹介してきました。
今回は残りの3兄弟(女神)を紹介します。
天界の女王ヘラ
ゼウスの正妻にして、全ての女神の上に君臨する
見出しのとおりですが、彼女はゼウスの正妻です。
ですが、ゼウスはヘラの前には思慮の神メティスと、掟の神テミスと結婚していました。
※ちなみに古代ギリシアでは、一夫一妻制が重視されていました。
つまりゼウスの3番目の妻ということになります。
夫が全ての神々の頂点にたつ者ということで、ヘラは全ての女神の上に君臨することになります。
国でいうところの女王といった位置づけになりますね。
もちろん、オリュンポス12神の1神に数えられています。
ヘラの子どもたち
ゼウスとの間に4神(3神という説も)をもうけました。
- アレス
オリュンポス12神の1神で戦いの神 - エイレイテュイア
出産の女神 - ヘベ
青春の女神 - ヘパイストス
オリュンポス12神の1神で鍛冶の神、ヘラが1人でもうけたとも言われている。
結婚と母性、貞操を司るが・・・
以前書いたゼウスの記事にもあるとおり、夫であるゼウスは浮気をしまくり、外で子供を多く作ります。
しかし、「貞操」を司るというヘラは夫とは対照的に、他の男神と関係を持つことはありませんでした。
夫の浮気に振り回されるヘラですが、一方で嫉妬深く、激しい気性の持ち主で、愛人やその子供を迫害します。
また、夫ゼウスと争ったこともあります。
夫ゼウスに対し、貞操を守り、愛情深い反面、その情が憎しみに変わった時には激しい行動に出るようです。
そのエピソードは、今後の記事で紹介していこうと思います。
穀物(豊穣)の神デメテル
穀物(豊穣)と収穫の神
デメテルもオリュンポス12神の1神で、穀物(豊穣)と収穫の神です。
ゼウスら神は不死身という設定なので、食物を食べなくても生きていけますが、この頃には(というかクロノスが支配していた頃から)人類はいました。
人間に穀物の栽培を教えたのもデメテルとされています。
普段は温厚なデメテルですが、怒ると地上に飢餓をもたらすため、ゼウスも一目置いていたとされています。
恋愛運にはあまり恵まれていない
以前紹介した、ゼウス・ポセイドン・ハデスとは兄弟にあたります。
しかし、ゼウスには無理やり子供を作らされます。
その子供は、ペルセポネという女神です。
ゼウスにはあまりいい印象を持っていないデメテルですが、娘には愛情を持って接していました。
そんな、娘のデメテルも、ハデスに半ば強引に妻にされてしまいます。
さらにはポセイドンにも無理やり犯されてしまい、神馬アリオンを生むことになります。
極めつけとしては、恋人イアシオン(人間)を、ゼウスの嫉妬により、稲妻に撃たれて亡くしています。
兄弟に犯され、娘を妻にされ、恋人を殺される・・・ということで、あまり恋愛運には恵まれていないようです。
炉の女神ヘスティア
イマイチパッとしないが人格者
ヘスティアも他の兄弟たちと同じく、オリュンポス12神の1神です。
つまり6兄弟のうち、ハデス以外はオリュンポス12神ということになります。
こうやって書くと、改めてハデスは不遇ですね・・・。
しかし、炉の女神であるヘスティアもイマイチパッとしません。
彼女に関しては、殆ど独立したエピソードを持たないのです。
後にゼウスの息子ディオニュソスが成長した際には、自らオリュンポス12神を辞退して、その地位をディオニュソスに譲りました。
炉の神ということで、家庭の神でもあるヘスティアは争いを好まず、平和的な性格だったと言われています。
ディオニュソスとのエピソードも考えると、自らの地位にもあまり執着心を持たず、かなりの人格者だったのではないかと思います。
(神に向けて「人格者」という言葉を使うのもどうかと思いますが笑)
最後に
ということで、数回に渡り、ゼウスらの兄弟、つまりクロノスとレアの子にあたる6神を紹介しました。
残るオリュンポスの主だった7神に関しては、随時紹介をしていきたいと思いますが、次回は久々に物語を進めていきたいと思います。
では、最後までお読みいただきありがとうございました。