旧約聖書-12 士師たち

どうも、元山狐です。

前回ヨシュア率いるイスラエル人は、やっと約束の土地カナンに落ち着くことができました。

イスラエル人たちに攻め入られ、殺されたり追い出されたりしたカナン人たちでしたが、絶滅したわけではなく、イスラエル人の中には異民族の娘を妻にしてカナン人と暮らす人々も出てきました。

しかし、カナン人にはイスラエル人の信じる神とはまた別の神を崇めていました。
イスラエルの唯一の神、ヤハウェにとってカナン人たちの崇める神々は邪悪そのものでした。

しかし、カナン人と一緒に住む者の中にはイスラエルの神を恐れ、カナン人の神々を崇める者も出てくるようになるのです。

怒った神は、イスラエルの人々に災いを招き、苦難を与えました。



「貴様ら、我をないがしろにするとは何事ぢゃ!!
くらえ!おなじみスーパーウルトラ超合金エクストリーム天罰ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっっっっ!」



「ギャァァァァアァァァアアアアアアアア!!!!」

この記事以来の天罰ですw

旧約聖書について-6 バベルの塔

しかし、苦しむイスラエルの民を見て神は彼らを憐れみました。

なんだかDV気質の臭いがするのは僕だけでしょうかw

そして、神はイスラエルの民を救うため、救済者として士師を民のもとに遣わせました。

ちょっと前置きが長くなりましたが、今回はそんな士師たちのお話を紹介します。




士師とは?

士師(しし)は神がイスラエルの民を救うために遣わせた救済者と書きました。

前回ヨシュアはカナンの地を12の部族に分け与えたと書きましたが、士師も各部族ごとに遣わされて、12人登場します。
「裁き人」「擁護者」といった意味を持ってまして、各部族の軍隊を指揮するだけでなく、裁判も執り行います。

全員紹介すると記事も長くなるし、僕も疲れるので(こっちが本音w)、数人僕的に推しメンならぬ、推し士師を紹介したいと思います。

推し士師 その1. デボラ

推しポイント
12人中唯一の女性だから

この当時、イスラエルの北部はカナン族の王ヤビンに抑圧されていました。

そんな中、現れたのがこのデボラです。
彼女は普通の主婦だったそうです。

実際戦いの表に立ったのはバラクという青年なのですが、やり手の女上司ってなんかいいですよね。

推し士師 その2.ギデオン

推しポイント
12人の中で最もヘタレキャラだから

彼の登場は、前述のデボラの後になります。
デボラがもたらした勝利の後の40年後くらいに神は新たな士師として、ギデオンを選びました。

神は彼に、ミディアン人との戦いを命じたり、他の民族が崇拝している神の祭壇や像を破壊させたりします。

実際かれの功績はすごく、わずか300人で13万人のミディアン軍に勝利をしたり、ウガリットの神バアルの祭壇や女神アシュラの像を破壊したりします。

しかし、彼はとても臆病な性格だったらしく、神がミディアンの軍隊を倒すように説得するのに骨が折れたらしく、なかなかYESと答えなかったそうで、他の士師みたく勇敢だったりオラついていた雰囲気はなさそうで、僕的には一番友達になれそうなタイプでして、本当は一番気に入ってます。(笑)


「頑張れ頑張れできるできる絶対できる頑張れもっとやれるって
やれる気持ちの問題だ頑張れ頑張れそこだ!
そこで諦めるな絶対に頑張れ積極的にポジティブに頑張る頑張る北京だって頑張ってるんだから!」(熱)

ギデオン
「北京ってなんだよ・・・。」

まぁ、そんなやりとりはさておき、ギデオンが破壊した祭壇、像の対象に「バアル」という名前が出てきました。

バアルはウガリット(シリアの地中海にあった都市)神話では嵐と慈雨の神でウガリット神話は英雄神バアルの戦いから死、そして再生を描いたものらしいです。
よくある話ですが、別の宗教によって別の宗教が異教とされたり、神が悪しき存在に陥れられるパターンの典型的なヤツですね。

僕はウガリット神話という言葉自体が初耳なのですが、バアルは女神転生シリーズをやってるから知っています。
英雄神でしたが、ユダヤ教によって陥れられ、悪しきものとして、ハエの王ベルゼブブとされたとか。

これ以上書くと脱線していきそうなので、バアルの話はまた別の記事にしたいと思います。

推し士師その3.サムソン

推しポイント
愛すべき脳筋キャラだから

おそらく士師の逸話としては最も有名なのがこのサムソン。
僕が持っている参考書籍数冊にも彼の活躍が載っていました。

彼はイスラエル人を支配していたペリシテ人と戦いました。
彼はライオンを素手で倒すほどの怪力の持ち主でした。

よく熊を素手で・・・みたいな話を聞きますが、ライオンを素手で倒すってのは、僕が日本人だからなのかイマイチピンときませんw

とにかく強くて、ペリシテ人たちの脅威でした。

しかし、そんな彼にも弱点が。

  • 強い酒を飲む
  • 死体に触れる
  • 髪の毛を剃る

神との約束で、これらに触れると怪力が失われてしまうのです。

なんか3つの約束事を破ると酷い目に遭うってのはちょっと映画の「グレムリン」みたいですねw

そして、彼はペリシテ人の罠でデリラという女の膝で眠っている間に髪の毛を剃られてしまい、捕らえられてしまいます。
所謂ハニートラップってヤツですね。

捕らえられた彼は目をえぐられてしまったり、嘲笑されたりしますが、そうしている間に髪の毛が生えはじめ、彼には力が戻り始めていました。
そして、ペリシテ人が油断している間に、力を絞って建物の柱をへし折ります。

これによって大量のペリシテ人に復讐を遂げますが、自分自身も屋根に押しつぶされて死んでしまいます。

他の士師に比べてあまり知的なイメージがないのですが、RPGなら間違いなく前衛キャラでしょうね。

最後の士師 サムエル

特に推しポイントはないんですが、彼が最後に登場する士師となります。

士師として神に選ばれていたのですが、彼はなかなか神の呼びかけには気付かないというちょっと間の抜けた士師です。

彼は預言者として、教えには間違いがなく、人々は彼を真の預言者として彼の言葉に従っていたようです。

その後、周辺のに強力な王国ができるにつれ、サムエルは人々から王になるように求められますが、彼は神こそが王であると考え、王政にはしたくなかったようです。
しかし、度重なる人々の要請を受けて、サムエルは神に是非を問いました。

結果、神からは
「王をたてよ」との答えが。
そして王にはサウルが選ばれました。

こうして、イスラエル王国ができることになりました。

最後に

ところで聖書には「12」という数字がよくでてきますよね。

ヤコブの息子が12人だったり、イスラエルの12部族とか。
新約聖書でも12使徒(弟子)っていいますし。

参考書籍にも、ネットにもあんまりしっくりくる情報がなかったのですが、旧約聖書が成立する以前から古代文明の時点で歴は12ヶ月となってまして、なんらかの関係があるのかも知れませんね。
まぁ真相は僕には知る由もありません。笑

ということで、12人の士師のうち、4人の推しメン+1人をご紹介しました。
次回からはイスラエル王国の話に入っていきます。

ちなみに偶然なんですが、この「旧約聖書」シリーズの10回目が十戒で、12回目がこの12人の士師の話でしたw
本当にどうでもいいことなので、書かないでおこうと思っていたんですが、狙っているとかこっそり思われるのもなんだか恥ずかしいな。と思うと我慢できず書いてしまいましたw

では、最後までお読みいただきありがとうございました。