今回紹介するのは、ゴエティア序列5番目のマルバスです。
36の悪魔の軍団を率いる大総裁ということで、あまりランクは高いとは言いにくい悪魔です。
以前紹介したバアル、アガレスと同じくルキフゲ・ロフォカレという悪魔の配下に属しています。
地位的にはバアル、アガレスよりも下位にあたるので、グループの中でパシリ的なカンジなのかな?
地位について
召喚されると壮大なライオン姿で現れるとあり、いかにも王らしくてカッコよさげです。
そんなマルバスの地位は冒頭でも書いたように大総裁とあります。
いつものとおり、この記事を参考にすると、大総裁って上位とは言いにくいんですが、書籍によっては「長官」と書かれていたり、ゴエティアの序列9番にあたるパイモンという悪魔よりも上位と解釈されてるんですがパイモンは「王」なので、マルバスよりも上位なんですよね。
36もの軍団を率いるということで、結構な実力者だと思うんですが、そう考えると地位=実力とは言いにくいのかもですね。
能力について
マルバスの能力は主に4つあります。
- 隠された秘密について答えてくれる
- 病気をもたらす力、それを治癒する力
- 機械工学についての知恵と知識を与える
- 人間を変身させることができる
秘密を暴く力と、変身する能力はスパイ向きなのかも。
機械工学に詳しいのも、工作活動に向いてそうだし。
病気をもたらす力と治す力だけなんか毛色が違う気がしますが、使い方によって相手方を混乱させることができそうです。
ゴエティアに記載されている悪魔たちを使役したソロモン王は紀元前10世紀くらいの方なので、この頃の時代に機械工学に詳しい・・・ってなんとなく違和感を覚えるんですが機械工学ってよりは工芸と考えた方がしっくりくるかも。
しかし、ライオンの姿で召喚されるくらいなのでガチの戦闘要員って思ったんですが、持っている能力はまた系統が違うんですね。(笑)
堕天前の出自について
このブログで悪魔を紹介するときは
「元天使だった」
とか
「異教の神だった」
とかご紹介するんですが、このマルバスに関してはそういう情報を見つけることができませんでした。
根拠ないけど、地位からはどこかの神だったって考えにくいので、天使だったのが堕天したんじゃないのかなー。とか思ってます。
堕天後が大総裁なら、天使のころは大天使とか権天使あたりかな?
シェイクスピアの作品に登場している
実はこのマルバスはシェイクスピアの作品にも登場しているらしく、その一つとして「ウィンザーの陽気な女房たち」という作品に、バルバソンという名前で登場しているみたいです。
今回「ウィンザーの陽気な女房たち」を読んでみました。
・・・が、フォードという登場人物の1人が、絶望してその名(バルバソン)を口にするだけで実際に登場するわけではありませんでした。
まぁ途中から悪魔が出る要素ある?って思ったけど。
今回マルバスのことを調べるきっかけで出会った物語ですが内容は、
お金に困って、お金持ちの人妻たちを口説こうと企てた悪徳騎士が、失敗して最後はコテンパンにやられてしまうという喜劇ってカンジでした。
シェイクスピアは過去に「マクベス」「リア王」「オセロー」を読んで記事にしてる他、今回の「ウィンザーの陽気な女房たち」、あとは「ハムレット」「夏の夜の夢」を読んだことがあります。
「夏の夜の夢」は妖精が登場するので、読んでて楽しかったですね。
まぁでも僕的には今まで読んだシェイクスピアの中では「マクベス」が一番好きですね。
マクベスの奥さんがぶっ飛んでいて印象強いんですよね。(笑)
ということでマルバスについて書いてみました。
では、最後までお読みいただきありがとうございました。