シェイクスピア「オセロー」を読んでみた

どうも、元山狐です。

以前シェイクスピアの「マクベス」という本、そして「リア王」という本を読みました。

シェイクスピアのマクベスを読んでみた。

シェイクスピア「リア王」を読んでみた

で、今回「オセロー」を買いました。

こちらもシェイクスピアの四大悲劇と呼ばれるものの1つで、
あとは「ハムレット」が挙げられます。

実はもう、きくドラというポッドキャスト、そして「マンガで読む名作 ハムレット」を読んでいて内容は知ってるので、ワザワザ買ってまで読むか?どうか迷ってるんですよね。




いきなり壮大なネタバレで僕の心をくじいてくる

今回買った本の表紙。
デザインかっこいいじゃん♪

で、裏は・・・と。

ムーア人の勇敢な将軍オセローは、サイプラス島の行政を任さ、同島に赴く。副官に任命されなかったことを不満とする旗手イアーゴーは、策謀を巡らせて副官を失脚させた上、オセローの妻デズデモーナの不義をでっちあげる。嫉妬のあまり、妻を自らの手で扼殺(やくさつ、手で首を絞め殺す)したオセローは、すべてが、イアーゴーの奸計(かんけい、悪巧み。)であったと悟り自殺する。シェイクスピアの後期の傑作で、四代悲劇の一つ。

って書いています。

ネタバレしすぎだろう・・・。

あ、まて!
しかし、実は内容が違うのかも知れない!ここは、確認の為にも読んでみよう。
ってことで読んでみました。

で、内容は

ムーア人の勇敢な将軍オセローは、サイプラス島の行政を任さ、同島に赴く。

副官に任命されなかったことを不満とする旗手イアーゴーは、策謀を巡らせて副官を失脚させた上、オセローの妻デズデモーナの不義をでっちあげる。

嫉妬のあまり、妻を自らの手で扼殺(やくさつ、手で首を絞め殺す)したオセローは、すべてが、イアーゴーの奸計(かんけい、悪巧み。)であったと悟り自殺する。

シェイクスピアの後期の傑作で、四代悲劇の一つ。

ってカンジでした。

そのまま・・・だとっ!?

ホント前述の表紙の作品紹介的確にクライマックスまで含めて的確にネタバレしてて、「マジかよ。」って思ったけど、むしろ途中から嬉しくなってきましたよ。

でも本編は、もっと肉付けあって読んでて楽しい。

前述したのは当然大筋ですので、それが的確になっていようが、作品の全てがわかるわけではありません。

誠実で、イアーゴーの策略で負傷をする副官キャシオーとか、イアーゴーにいいように利用されて最後は刺されてしまう、いかにも小物なロダリーゴー、旦那とは対照的に信心深く良心を持ち合わせた、イアーゴーの妻エミリア。
など、魅力のあるキャラクターが物語を豊かにしています。

ってことは、表紙のイラストは
「オセローが妻デズデモーナを絞め殺すシーン」
でしょうね。

このシーン、実際デズデモーナも争う様子なく、このイラストのようなカンジで抵抗することなく旦那の手にかかってましたし。

シェイクスピアの四大悲劇で僕が一番好きな作品と人物

ということでシェイクスピアの四大悲劇を一通り読みましました。

そんな中で僕が一番好きな作品は「マクベス」ですね。

シェイクスピアのマクベスを読んでみた。

主人公が邪悪なのと、途中で亡くなってしまうんですが、その奥さんが結構ぶっ飛んでいるところがインパクト強かったんです。

リア王は、イマイチ主人公に感情移入しずらかったのと、ハムレットは叔父がクズで周りの誠意ある人たちが死んでしまう。って話なのですが、マクベスほどのインパクトが感じられませんでした。

個人的に「オスロー」は「マクベス」の次に好き。

作中に出る、人物それぞれが偉大さというよりは小物さが目立つのですが、その分人間ドラマが際立っていて、物語がしっくり入ってきやすかった。ような気がします。

本来は、
「オセローが、矮小な部下に騙されて、妻の愛と行動を見誤った結果起こった悲劇・・・」

という読み方が、正統だと思うんですが、

「邪悪な心の持ち主イアーゴーは、浅ましい策略を巡らせて、上に上がろうとするが、最後は妻に悪事を明るみにされて、破綻する物語」

という見方をしても、面白いと思います。
結構イアーゴーの思考が、現代の競争社会の他人を蹴落としても上にあがる的なものが見えて、なんだか少し共感する部分あるんですよね。

作中に出て来るナゾの種族

話は変わって、作中に気になる単語が出ていました。
「アンスロポァジャイ族」という、種族で

  • 近親相姦をする
  • 頭がなく、胴体に顔がある
  • 人の肉を食らう

詳しくはわかりませんが、ケルト神話の記事の参考書でいつもお世話になっている井村君江先生の
「妖精学大全」
にこの種族のことが載っているようです。

ただ、Amazonで調べると12000円以上する書籍でして、ちょっと手が出ないなぁ・・・。

まぁでもこの本に載っている時点で、邪悪な妖精とか巨人族(フォモール族)あたり、ってことでケルト圏のモンスターだと思います。

ちょっと図書館にないか調べてみます。

ビジュアル的にはこういうことか?


ニコちゃん大王の親戚みたいですね・・・。

この種族はオセローがデズデモーナと結婚する前に、オセローが武勇伝的にこういう種族を倒したものとして出てきます。

これは、僕の妄想ですが、この舞台となる国はキリスト教圏でして、オセローが侵略した土地の原住民のことを、邪悪な化物として例えて話したのではないでしょうか?

日本でも、大和政権に従わなかった豪族のことを土蜘蛛や妖怪類に例えて、語り継がれるケースってあるので、それに似たようなモノなんじゃないかなー。とか思ったり。(勝手な想像で根拠はありません。)

という、妄想もできて楽しかったです。

最後に

と、いうことでシェイクスピアの「オセロー」について書いてみました。

最近「どこにも行ってない。」的なことを書きましたが、それならそれで本を読めばいいじゃん。
今年は本も多めに読んで、ネタの幅を広げていけたらなぁ。
なんて思います。

では、最後までお読みいただきありがとうございました。