新約聖書-9 終末論、ヨハネの黙示録

どうも、元山狐です。

今までの記事で新約聖書のあらすじをご紹介してきました。

今回は新約聖書の中でも異質と言われている、「ヨハネの黙示録」を紹介しようと思います。

ただ、書き出すと相当長くなりそうだったので、今回はかなり端的なまとめ方にしています。




ヨハネの黙示録とは


黙示録とは、黙示文学とも言われ、神やイエスの言葉を物語形式に書いたものです。

新約聖書は27冊の文書からなるものですが、この中で唯一予言書的な性格を持ったものが、12使徒のヨハネが書いた黙示録なのです。
※近年においては別人が書いた。という説もありますが、このブログではこのヨハネが書いているという前提で進めます。

黙示録の概要

内容としては、ヨハネが見た幻(イエスが彼の前に現れ、神の計画とその幻を見せた)を、書いたもので、端的な流れを以下に書いてみます。

  1. 7つの角と7つの目を持つ子羊が現れて、7つの封印を解く。
  2. 7人の天使が次々にラッパを吹き、人類に災いをもたらす。
  3. 天から降ってきた竜と、海から出てきた獣が全地を支配する。
  4. 神の怒りが頂点に達し、あらゆる悪が終焉を迎える。
  5. 新しい天と地が誕生し、新しいエルサレムが天から降ってくる。
  6. イエスが再臨する。

といったものです。
うーん、我ながら端的過ぎてよくわからん・・・。

しかし、これらの過程を経て、
罪のないキリスト教徒は、天国(=あの世ではなく、新しく作られた世界)で永遠の命を授かる。
軽い罪を持つキリスト教徒は、煉獄というところに連れていかれ、体と共に罪を業火に焼き尽くされ清められた後に天国へ行く。
それ以外の罪を持つ人達は地獄の業火に放り込まれる。
ということになります。

この黙示文学(終末論)ができた背景として、当時キリスト教徒はローマ帝国に迫害されていて、とても辛い状況だったそうです。
「今は苦しくても、神を信じていれば、いずれ救われる。」

そんな、キリスト教徒に希望を持たせるという目的もあったように思います。

後の芸術や文学にも影響を与えた

有名な画家ミケランジェロの
「最後の審判」という有名な作品があります。

これはダンテの「神曲」の地獄編を参考に描かれたものらしく、また、ダンテの「神曲」はこの黙示録を参考に描かれたものらしいです。
(以前紹介しましたが、他「トゥヌクダルスの幻視」などの影響も受けています。)

「怖い絵」展 第2章~第6章までをご紹介

最後に

今回はヨハネの黙示録について紹介をしました。
キリスト没後、使徒や他聖人達は、身を粉にして宣教活動に励みました。

結果、かなり沢山の逸話があって、芸術や文学に与えた影響は大きいようです。

今回は一旦この記事で「新約聖書」シリーズは終わりとしますが、また関連する面白そうな題材を見つけては、記事にしていきたいと思います。

では、最後までお読みいただきありがとうございました。