「ギュスターヴ・モロー展」に行ってきました。(大阪府)


あべのハルカス美術館で開催された「ギュスターヴ・モロー展-サロメと宿命の女たち-」に行ってきました。

正直この画家のことは知らなかったんですが、以前オスカーワイルドの「サロメ」読んでいたのと、その後「サロメ」のもととなる新約聖書のヘロデ王のことを記事にするのに調べていたので、「サロメ」というキーワードに惹かれました。

サロメを読んだ時の記事
https://mountain-fox.net/salome/

旧約聖書のヘロデ王が登場する記事

新約聖書-2 ヨハネの洗礼



ギュスターヴ・モローについて

とりあえず行く前に、このギュスターヴ・モローがどんな人なのかを軽く調べました。

(引用)
ギュスターヴ・モロー(Gustave Moreau, 1826年4月6日–1898年4月18日)は、フランスの象徴主義の画家である。パリに生まれパリで亡くなった。聖書や神話に題材をとった幻想的な作風で知られる。

代表作は今回のイベントのタイトルにも入っている「サロメ」とあります。

オスカー・ワイルド(1854-1900、アイルランドの詩人・作家)が「サロメ」を書いたのが、1891年とあります。

モローが亡くなったのが1898年ですから代表作「サロメ」は後期の作品ということになりますね。

モローの作品は聖書やギリシア神話をモチーフにしたものが多い。とありまして、聖書もギリシア神話も以前記事にするのにちょこっと勉強した僕にはとても面白い博覧会になるに違いない!

行く前のチラシ、目録で注目した作品

あべのハルカス美術館様のWebサイトで、本展覧会のチラシと目録があります。

前項にも書いたのですが、モローの作品には聖書・ギリシア神話をモチーフにしたいものが多いので、やはりそれに関連するものに興味がそそられます。

サロメはもちろん、他に興味を持ったものもいくつかあります。

エウロペの誘拐

エウロペはギリシア神話のヘラクレスの10の難業でも登場した、クレタのミノス王の母でして、エウロペは神々の王ゼウスとの間にこのミノスをつくるのですが、その時のエピソードが自分的にぶっとんでまして、印象に残っています。

ギリシア神話-33 英雄ヘラクレスと10の難業(7)

セイレーン

ギリシア神話のトロイア戦争に登場したオデュッセウスが、戦争後の帰国道中でセイレーンに遭遇します。
そういえば、オデュッセウスの冒険譚「オデュッセイア」をいつか読みたいと思って、ずっと読んでません・・・。

ギリシア神話-58 トロイア戦争(7)

死せるオルフェウス

オルフェウスはギリシア神話に登場する吟遊詩人です。
このブログで以前書いていた「ギリシア神話」シリーズでは取り扱いしていませんが、結構インパクトの強いエピソードの持ち主であります。

「怖い絵」展に行ってきた。(兵庫)

とか~、とか~・・・聖書はもちろん、ギリシア神話モチーフの作品も、タイトルから気になる作品がたくさんあり、行く前からすごいワクワクします。

行ってきた

行ったのは8/13(火)でした。
時期的に混むのかな?とか思いつつ、行ったらまぁそこまで混んでなかったかな。
と、いっても空いてるわけでもなく。

音声ガイド聴きながら、所々立ち止まってとかしながらで1時間ちょいってカンジでした。

展覧会の構成は以下の4章構成です。

  1. モローが愛した女たち
  2. ≪出現≫とサロメ
  3. 宿命の女たち
  4. ≪一角獣≫と純潔の乙女

1章「モローが愛した女たち」

この章の解説によると、モロー家族愛が、特に母との絆が深かったようです。
母親のことを書いた作品がかなりたくさんありました。
母ポリーヌ・モローは芸術に対しての理解が深く、モローの生活を取り仕切っていたのが彼女のようです。

なんかここだけ切り取ると「マザコン?」とか思いそうです。
しかし、モローは生涯を独身で過ごしましたが、デュルーという10歳くらい(ちょっと記憶が曖昧です。)年下の恋人がおり、深く愛し合っていたようです。

彼女のことを作品に書いてますし、彼女が1890年にモローより先に亡くなってるんですが、その直後の作品には絶望の心情が感じられます。というか、そういう風な解説が音声ガイドにあったと思います。

2章-4章

美術展なので、写真は当然のごとく撮影禁止です。

前項で書いたサロメはもちろん、他の気になってた作品も見れて満足です。

特に代表作のサロメには、モローが晩年に線描を書き込んでまして、なんとゆーかいい味出してる(我ながら表現方法が稚拙・・・)

あと、個人的には今まで怪物ってイメージが強かったスフィンクスが、今回見た作品では女性(確かにスフィンクスって顔が人間(女性)なんですよね。)としてのイメージが強まったのが新鮮でしたし、前項で気になるものとして書いていた「エウロペの誘拐」を見て、「誘拐」という割には、エウロペ自身があまり嫌そうにしてない。というかむしろ逆の反応じゃない?みたいに思えました。(音声ガイドでもそれに近い解説があったような。)

神話絵画や宗教画って、そのシーンを切り取るだけじゃなくて、新たな解釈?(妄想?)の提案をしてくれるんだな!とか思いました。

最後に

神話とか聖書モチーフの作品が多い美術展は結構久々・・・多分「怖い絵展」以来かな?

「怖い絵」展に行ってきた。(兵庫)

僕はあまり美術には明るくないけど、神話や聖書モチーフで、その内容のことを少し知ってるとキャラクターブックとかを見てる感覚で楽しめるから、こういう美術展は大好物ですね!

実は今月もう一つ気になる展覧会がありまして、少しジャンルは違うけど「脅威と怪異」ってのが大阪の国立民族博物館で開催されるみたいです。

8月29日からなので、行くのは9月に入ってからになるかもですが、こちらも行けたらまた記事にしたいと思います。

では、最後までお読みいただき、ありがとうございました。