日本神話-11 オオクニヌシの国造り

どうも、元山狐(もとやまきつね)です。

今回もオオナムチ改め大国主(オオクニヌシ)を中心とした話となっています。

主な内容はタイトルにもあるとおり、オオクニヌシの国造りについてなのですが、前回スセリビメと結婚した話を書いた時に、その前に出会っていたヤガミヒメとのことを書き漏らしていたので、オオクニヌシの恋愛事情についても軽く書いています。



オオクニヌシの恋愛事情

前回スセリビメと結婚したオオナムチ改め大国主(オオクニヌシ)は、その前に出会ったヤガミヒメとも結婚をしています。

なので、ヤガミヒメを宮殿に招いたのですが、正妻のスセリビメの嫉妬を恐れて、ヤガミヒメは自分の生んだ子供を置いて帰ってしまいました。
ここで「子を木の又にさし挟んで帰った。なので、その子は木俣神(キノマタノカミ)と呼ばれた。」と参考書籍にはあるんですけど、これ結構ヒドくね?と思いません?

まぁそれはさておき、オオクニヌシは他にも結構な人数(参考書籍には6人とありました)と結婚しています。

書くと長くなりそうなので、これ以上は書きませんが、恋多き夫と嫉妬深い妻ってよくある構図ですよね。

ギリシア神話のゼウスとヘラ、北欧神話のオーディンとフリッグ、神ではないけど、仁徳天皇と磐之媛命(いわのひめのみこと)もその構図にあたるのかな。

日本史に疎い僕が百舌鳥・古市古墳群を回ってみた-5 仁徳天皇陵と履中天皇陵、反正天皇陵

オオクニヌシとスクナビコナ

オオクニヌシが出雲の御大の岬にいると、ガガイモの船に乗って近づいてくる小さな神がいました。

オオクニヌシが名を訪ねても彼は答えません。
犬のおまわりさんに出てくる迷子の子猫かw

オオクニヌシは従う諸々の神達に彼のことを知るものを探しましたが、誰も彼のことはわかりません。

そこにガマガエルが
「久延毘古(クエビコ)ならわかるのでは?」
と答えました。
※クエビコは天下のことを全て知る神、とされています。

そこでオオクニヌシはクエビコに、この小さな神のことを訪ねました。
すると、クエビコ曰く、この小さな神は造化三神の1柱、神産巣日神(カミムスビ)の子で、その名を少名毘古那神(スクナビコナ)といい、常世国(とこよのくに、海の彼方にあるとされる異世界)からきた農耕の神ということがわかりました。

そこでオオクニヌシはカミムスビに接触しました。
なんか迷子の親を探す警官みたいですね(笑)
カミムスビは、オオクニヌシにスクナビコナと兄弟となり、2人で国を造るように仰せました。

その時から、彼ら2人は協力して国を固めたのですが、その後スクナビコナは常世国に帰ってしまいました。

オオクニヌシとオオモノヌシ

スクナビコナを失ったオオクニヌシは
「私1人でこの先どうやっていけばいいのか・・・」
と悩んでいました。

出始めはただの迷子みたいな扱いだったスクナビコナですが、優秀だったんでしょうね。

そして、オオクニヌシが新たな相方が欲しいと思っていた時に、海面を光り輝かせながら近づいてくる神が現れました。
スクナビコナといい、海から近づいてくるのが一種のスタンダードなんでしょうか。(笑)

その神は、自分を祀れば国造りに協力するといいました。
で、オオクニヌシはその要望に答えました。

ここで神の名は書かれていませんが、一般的にはこの神は大物主神(オオモノヌシ)で、その祀った場所が以前行ったことがあり、記事にもしている奈良県桜井市にある三輪山だそうです。

大神神社・三輪山・箸墓古墳に行ってみた。(奈良)

最後に

この後の流れは、天津神がやってきて、オオクニヌシを始めとした国津神に、葦原中国(地上世界)を譲るようにゆってくる場面へと移ります。

オオクニヌシの国造りの詳細は、参考資料にはないのですが、天津神らがやってくる時点では
「大変騒がしくて手に負えない」
と評されてまして、中々苦難の道だったのでしょう。

あと、今回登場したオオモノヌシですが、もう少し後の方の話でまた再登場します。

では、最後までお読みいただきありがとうございました。