日本神話-14 天孫降臨

どうも、元山狐(もとやまきつね)です。

オオクニヌシら国津神から葦原中国を治めることに承諾を得たタケミカヅチ。

報告を受けたアマテラスはアメノオシホミミに今度こそ葦原中国を治めることを命じますが、彼はまたもや辞退し、子である瓊瓊杵尊(ニニギ)こそが相応しいと言います。

これを聞いたアマテラスとタカミムスビは、ニニギを葦原中国に遣わすことにしました。



天孫降臨

天孫ニニギの降臨には5柱の神がついて行きました。

  • 天児屋命(アメノコヤネ)
  • 布刀玉命(フトダマ)
  • 天宇受売命(アメノウズメ)
  • 伊斯許理度売命(イシコリドメ)
  • 玉祖命(タマノオヤ)

彼らは五伴緒(いつとものお)と呼ばれ、後の有力な豪族達の祖神と言われています。

さらにアマテラスは三種の神器(八咫鏡・八尺瓊勾玉・草薙剣)を持たせ、岩戸の件でも登場した、頭の良い思金神(オモイカネ)と力の強い手力男神(タヂカラオ)、と、初登場で影の薄い(笑)天石門別神(アマノイワトワケ)が同伴することになりました。

凄い人数ですね。
話がそれますが、ニニギはアメノオシホミミと、タカミムスビの娘、萬幡豊秋津師比売命(ヨロヅハタトヨアキツシヒメ、名前が長い・・・)の間に生まれた子です。
が、実は天火明命(アメノホアカリ)という兄がいます、なぜ兄ではなくて弟のニニギが降臨することになったんでしょうか。

サルタヒコとの出会い

ニニギが天高原から出発しようとすると、天高原から葦原中国までを照らす神がいました。

これを見たアマテラスはアメノウズメ(アマテラスが岩戸に篭った時に、岩戸の前で踊り皆を盛り上げた芸能の神)に、アレは何者か聞いてくるように言いました。

アメノウズメがその神に問うと、彼は猿田彦(サルタヒコ)と名乗り、天津神の御子が天下りすると聞いたので、迎えにあがったと言いました。

こうして只でさえ人数の多いニニギ一行は更に人数が増えました。

ニニギは最終的に筑紫の日向の高千穂に降り立ち宮殿を建てて済みました。

その際に先導してくれたサルタヒコに感謝をして、アメノウズメにサルタヒコを送る(祀る)ようにしました。
以降アメノウズメを含む後継者のことを猿女君(さるめのきみ)と呼ぶそうです。

ニニギの結婚

ニニギは笠沙の岬で美しい娘に会いました。

この娘は木花之佐久夜毘売(コノハナノサクヤビメ)という名で、オオヤマツミの娘といいます。
ニニギはその娘が気に入ったようで、結婚を申し出ました。

コノハナノサクヤビメはそのことを父のオオヤマツミに告げると、オオヤマツミは大変喜んで、コノハナノサクヤビメと、その姉の石長比売(イワナガヒメ)もセットにして嫁として送ってきました。

が、このイワナガヒメは大変醜かったので、ニニギは
「こんなブサイクいらねーよ!」
とイワナガヒメを送り返してしまいます。

これに対して、オオヤマツミは
「イワナガヒメも召し使ってくれれば、御子の命は岩のように永くなったのに!(コノハナノサクヤビメは木の花のように栄えるという意味があった)
イワナガヒメを返してきたので、貴方の寿命は花のように短くなってしまうでしょう!」
と言いました。

これによって、その後の天皇たちの寿命は短くなってしまいました。

最後に

今回登場したオオヤマツミは、イザナギ・イザナミの間に産まれた山の神で、スサノオが結婚したクシナダヒメもオオヤマツミの孫でしたね。

日本神話-3 神産み

スサノオもクシナダヒメを一目見て気に入ったと思うので、オオヤマツミの血筋は美人が多いんじゃないか?と思うんですが、イワナガヒメはよっぽどハズレだったんでしょうね。(失礼)

ちなみに、この手の話は形式的に「バナナ型神話」と呼ばれていまして、以前バナナ型神話についても記事にしています。

バナナ型神話について

では、今回はこのあたりで終えたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。