今回はトロイア戦争に登場する、ギリシア、トロイア両陣営の名将たち、そしてギリシアとトロイア、それぞれに加担する格好で登場する神々を紹介していきたいと思います。
僕はこのブログでギリシア神話のことを書くまで、トロイア戦争のことはあまり詳しく知らなかったんですが、中にはゲームやアニメなどの作品で聞くものも結構ありました。
ギリシア陣営
まずギリシア陣営ですが、妻ヘレネをパリスに奪われたメネラオス、そして兄のアガメムノンは当然将軍として戦争に参加しています。
兄のアガメムノンがギリシア陣営の総大将、弟のメネラオスが副大将、そこに各国の英雄が集いました。
表にまとめると、こんな感じですが、3人だけ補足があるので、追記しています。
名前 | コメント |
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アガメムノン | ミュケナイ王。総大将。好戦的な性格。 |
メネラオス | スパルタ王。副大将。ヘレネを奪われた。 |
オデュッセウス | ギリシア随一の知将。 |
ディオメデス | オデュッセウスの親友。 |
アキレウス | ギリシア軍一の戦士。不死身。 |
パトロクロス | アキレウスの部下でもあり、親友。 |
カルカス | アガメムノンの願いでギリシア軍に参加した預言者。 |
ピロクテテス | 弓の名手。 |
アガメムノン
前述のとおり、メネラオスの兄でギリシア軍の総大将。
今回の戦争の為に、各国に呼びかけ戦士たちを集めたのもアガメムノンです。
当時のギリシアで最も強国とされていたミュケナイの王で、その性格も好戦的でローマ時代には「王の中の王」とも呼ばれています。
傲慢で非常な一面もあったようで、妻のクリュタイムネストラは夫であり、いとこのタンタロスを殺して奪っています。
クリュタイムネストラは、今回戦争の原因となったヘレネの姉で、容姿も優れていましたし、英雄ペルセウスの血筋ということで王妃に相応しい名家の出身です。
オデュッセウス
イタケの王です。
ギリシア勢の殆どは腕自慢の豪傑揃いですが、オデュッセウスは知将タイプで、様々な策略を用いてトロイアを追い詰めます。
彼は始め戦争に参加することに乗り気ではなく、アガメムノンの使者に対して狂気を装い徴兵から逃れようとしますが、アガメムノンの機転によりバレて参加します。
トロイア戦争の後日譚にあたる「オデュッセウス」の主役でもあります。
アキレウス
おそらくトロイア戦争のギリシア陣営の中では最も有名なのではないでしょうか。
トロイア戦争の初回記事で紹介した、ペレウスとテティスの息子になります。
生まれた時に、母テティスはアキレウスを不死にするため冥府のステュクス川に彼を浸しました。
無双の強さを持ち、実際に戦争でも大活躍するのですが、実は川に浸けられた時に、母親が踵を持っていた為、そこだけが唯一の弱点となっています。
部下であり親友でもあるパトロクロスと共に行動をすることが多いです。
トロイア陣営
戦争のきっかけを作ったパリスと、その兄ヘクトールを中心に編成されています。
こちらも表にするとこんな感じです。
※カッサンドラは直接戦争には参加しませんが、後の記事で登場するのでこちらに記載しています。
名前 | コメント |
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プリアモス | ヘクトル、パリスの父。トロイアを長年治めた。 |
ヘクトル | トロイアの皇太子で軍の総大将。聡明で武にも長けた。 |
パリス | トロイア戦争のきっかけを作った張本人。 弓が得意。 |
アイアネス | トロイアではヘクトルに次ぐ勇者。 |
ヘレノス | 預言者でもある王子。 |
カッサンドラ | トロイアの王女。アポロンから予言能力を授かる。 |
ギリシア側に加担する神々
パリスの審判により恥をかいたヘラ、アテナを中心とした神々はギリシア陣営に加担しました。
この神々に関しては、以前に紹介をしていますので、表の中にリンクを貼っています。
名前 | コメント |
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ヘラ | パリスに恨みを持ち、ギリシア軍に加担。 |
アテナ | ヘラと同様の理由でギリシア軍に加担。 |
ポセイドン | 以前にトロイアに恨みがあった。 |
ヘパイストス | アプロディテとアレスを憎むあまり、ギリシア軍に加担。 |
トロイア陣営に加担する神々
パリスに選ばれたアプロディテを中心にした、少数の神々はトロイア陣営に加担します。
こちらの神々に関しても、以前に紹介をしていますので、表の中にリンクを貼っています。
名前 | コメント |
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アプロディテ | ギリシア神話-15アプロディテ、ヘパイストス、アレスについて |
アレス | アプロディテの愛人だったので、引き込まれる格好でトロイア側につく。 |
アポロン | 戦争中のなりゆきでトロイアに協力することになる。 |
最後に
こうやって見ると、やはりギリシア陣営の方が加担している神々も含めて有利に見えます。
ちなみに元々この戦争を目論んでいたゼウスはというと、どちらにも加担せず傍観者という立場を取っています。
目的としては、この戦争によって両軍の多くの人間が亡くなる必要があったでしょうし、後々神々の間に遺恨を残したくなかったでしょうから、中立の立場をとる必要があったのでしょう。
これで、戦争のはじまる経緯と登場人物も概ね紹介しましたし、次回からはいよいよ戦争の内容に入っていきたいと思います。
では、最後までお読みいただきありがとうございました。